アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
(裏)ー芽生えー6
-
マキは、菫が持ってきたカレーをペロリと平らげた。
マキ「おいしかったぁー、菫ママぁごぉちそぉーさまぁ♪」
菫「ふふふ♪マキちゃんほっぺにお弁当付いてる」
マキ「う?」
マキはほっぺにカレーを飛ばしてて、俺が拭いてやろうとしたら、賢史が俺と競うようにティッシュに手を伸ばしてきやがった。タッチの差で賢史がティッシュを引き抜いてマキのほっぺのカレーをに拭きやがりやがった。
賢史「マキ、カレーついてるぞ」
マキ「んウ?」
フフンと笑った賢史が、ポヤポヤするマキのほっぺを綺麗にしてやると、マキは無防備な顔してフニャっと笑ってやがる。
お腹が満たされて体が温まったのか、少し眠そうな安心したような顔。
菫「まだなんか食べたいでしょ?甘いデザート持ってくるわね」
マキは、細っこいくせに大食らいで、カレー一皿じゃ足りないだろうと菫が気を利かせてくれたのだが、マキは首を振った。
マキ「もぉーへーき。あとは神さん食べさせてもらうからぁ、へへへ」
ふわふわ糞可愛いツラして下ネタぶっ込んでくんな!このド淫乱の糞ガキが!!
百目鬼「エロガキが、帰ったら説教に決まってんだろ」
マキ「エロぉ?」
キョトンと瞳を瞬いたマキは、エロと口にしながら想像したのかニヤニヤ笑いだした。
マキ「ふふふ♪神さんのエッチぃ♪僕はデザートの話ししたのにぃー、ふふふ♪」
百目鬼「ッ!!」
マキ「いいよぉー」
マキは何を考えたのか、急にその場でいそいそ服を脱ごうとしたから、うっかり怒鳴っちまった。
百目鬼「脱ぐなッ!!」
俺の形相と音量に、ピッって小鳥の小さな悲鳴のような声を漏らしたマキが縮こまる。すると隣に座ってる賢史が、アホみたいにニヤニヤ俺を見ながらマキを優しく抱きしめた。
賢史「おーよしよし」
マキ「んん…、けんしさん苦しぃ」
賢史「マキちゃんのせいじゃないのにねぇー、エロい勘違いした神が悪いのにねぇー」
マキ「ふふふ♪、僕フレンチトースト食べたかったんだもん、ねぇー♪」
ウグッ!!
賢史に抱きしめられて嫌そうな顔したかと思ったのに、賢史に俺が悪いと言われて、マキは無防備な可愛い顔してそうだよねぇーってポヤポヤしやがる。
確かに勘違いしたのは俺だから、ギリギリと歯ぎしりして怒鳴りたい衝動を抑え込むが、賢史のイタズラは止まらない。
賢史「このおじさん怖いよねぇー。俺は優しいよぉー、可愛がってあげるよぉー、俺ん家くる?」
コラコラゴラァー!!糞エロ狼ぃー!!
触んな誘うな見つめ合うなぁ!!!
ニヤニヤする賢史からマキを取り返そうとしたら、マキが大きな瞳をキョトンとさせて、ポヤポヤした口調で当たり前のようニヤニヤとんでもないことをぬかしやがる。
マキ「ふえ?じぃんさぁんは、かぁあいいよ?」
穢れを知らない無垢な少年が花畑にいて蝶々がひらひ、小鳥がさえずるような空気がながれ。
賢史もキョトンと瞳を瞬く。
賢史「…気ぃ使わなくてもいいじゃん、こいつ怒鳴ってばっかだし、気は気がねぇし、言葉も悪りぃ上にトリプルアクセル決めるし」
マキ「ふふふ♪可笑しいのぉ、そんな風に思ってないくせにぃ♪どーめきさんだぁーい好きな賢史さんなのにぃー♪」
マキがニコニコ嬉しそうに言うから、賢史は赤面して困惑する。
賢史「いやいやいや、キモいから!ってか、本当のことじゃんか!怒鳴るし勘違いするし嫉妬しすぎで独占しまくりで、優しいとこあるかと思いきや言葉が下手くそ過ぎていつも泣かされてるんだろ?」
マキ「ふえ?」
…自分で言いたくはないが、賢史の言ってることは図星だ。
だとしても…、言い過ぎじゃねぇか?賢史くん。
仮にもオメーがヨリを戻させたんだろーが。
マキはまたまた不思議そうに瞳を瞬いて、ニコッと可笑しそうに。
マキ「あー…、分かったぁー。賢史さぁんどーめきさんに構ってもらいたくてまたそんなこと言ってぇー」
賢史「なッ!…ち」
マキ「でぇもぉー、ダメだよぉぉ、神さんの可愛いところはぁ、僕のだもん、寂しくても貸してあげなぁーい♪、ふふ♪」
意地悪にあひる口を尖らせてクスクス笑ったかと思ったら、大きなうるっとした瞳をキラキラさせて、とろっととろけるような、ふわりと花咲くような、なんとも言えないような、嬉しくて幸せな笑顔が溢れた。
マキ「えへへ…、ぼくぅ、神さぁん、だぁーい好きだもん♪」
賢史「…」
菫「…」
ープッツン!。
脳内でブチ切れだ音と共に、俺は無言で賢史からマキを奪って担ぎ上げた。
だが、肩に担いで控え室を出ようとしたら、マキが暴れ出す。
マキ「にゃッ!ヤダヤダ!キスして抱っこしてくれなきゃ帰らない!」
百目鬼「抱っこしてるだろ!それ以外は帰ってからにしろ」
マキ「ヤダヤダ!こんなの抱っこじゃないもん!チューして!チューしてくれなきゃヤダ!」
ーゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
マキ「ヤダもん、僕だってイチャイチャしたいもん、手ェ繋ぎたいもん!デェートして、お買い物して、神さんにエロ下着一緒に選んでほしいもん!」
ーゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
マキ「僕だって神さん独り占めしたいもん!もっと構ってほしいし、抱っこしてほしいし、離れたくないし、よしよししてほしいし、ッッッ、料理出来るようになりたい!神さんを癒したりしたい!お仕事助けたりしたい!神さんを守りたい!僕が!神さんを守るんだもん!!
僕だって、
僕だって、
ぼ…
ッッッ…!!
僕だって!
神さんの〝ためだった〟になるんだからぁッ!!」
キラキラ嬉しそうに輝いてた瞳は、俺をキラキラする涙目で睨みながら拗ねて、その大きな瞳に俺を写してた。
キラキラブレない瞳。
俺だけを見る瞳、
俺だけを求める瞳。
俺を、愛してくれる瞳。
あー、やっと、やっと…ジワリと再確認する。
本当に手に入ったんだと…
俺だけの瞳…
俺だけの…
ーゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッ!!!
喜びは、一瞬瞬いた間に獰猛な猛獣に食われて弾け飛ぶ。落雷か噴火のような激しい衝撃。
暴れだした猛獣は、肩に担いでたマキを乱暴に下ろし襲い掛かる。噛み付くように唇に喰いついた。
マキ「にゃ?!…ッ!、ンン¨!?
ん¨ぅぅーーーーーーーー!!!」
顎を掴んで廊下の壁に押さえつけ、息もできないほど激しく唇を塞いで舌を吸い上げ絡め奪う
真っ赤な顔した涙目が俺を写して苦しそうに歪んでも、望んだことだろうとさらに激しさを増す。
マキ「ン¨ン¨ッ…!!ん!ウ¨ゥーーッッ!!」
そこが、菫の店の控え室前の廊下だなんてことは、俺の焼き切れた脳みその中から無くなっていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
945 / 1004