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「……ごめん…頭痛い」
最初のごめん、は昨日の大号泣事件についてだろうか
苦しそうに息を吐くと、上半身だけを起こしていた俺に寄りかかってきた
「謝られることは何もないけど。
頭痛?大丈夫か」
目元は冷やしたけれど、やはり腫れてしまっていた
少しでも和らげばと頭を撫でた
「つーかさ、律。」
「…ん、なに。」
辛いのか、肩にかかる体重が重くなってくる
「好き」
「…何が」
「だから、お前のこと。」
「それ俺に言う?」
びっくりした様子で肩に埋めていた頭を起こして俺を見た
「他に誰に言うんだよ。
でも今は告るつもりは無い。ただ、俺の気持ち知ってて」
「はぁ?
告るつもり無いとか言いながら今告ってなかった?」
「告ってねーよ」
「じゃあ今の何だよ」
「今のは意思表示だろ。
お前のこと大切にするし、相談にも乗ってやるって意味が込められてんだよ」
「分かりづらすぎんだろ」
言い残して布団に潜ってしまった
頭痛いつってたのに布団なんかに潜って大丈夫なのか?
律には知っておいて欲しかった
俺はお前のこと好きだし、大事に思ってんだから、敵じゃーねーし、攻撃もしないってこと。
つまりは味方だってこと。
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