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……変な人。
僕と話したいって…。
D事件の…事だろうか?
「んーー、馴れ馴れしくしてごめんな?
改めて、俺は直ってんだ。
立木 直。よろしくな?」
笑って……あ…手を差し出した…?
握手…?
僕の手が躊躇してるのを見て、手が伸びて僕の手を握る。
その顔が、ちょっと曇る。
「具合、ほんとに大丈夫か?
寝てた方が楽なんじゃないか?
おまえ、顔色悪いぞ?」
あれ…?
心配…してくれる…?
「兄貴も兄貴だ。大丈夫っていうの間に受けて!」
「……大丈夫だから。
それに…起きてた方が…楽…。」
…….発作が起こりそうで起こらない。
発作の時は、起きてた方が楽なんだ。
「そっか。
悪い、おまえの事、何にも知らなくて。
みんな、俺の事、ガキだ、ガキだって、なーんも教えてくんねーし…。
そら、出来た!ここ、凭れてたら楽だろ?」
枕を縦にする。
そのまま、優しく上体を傾けてくれる。
嫌がる隙もないくらい…自然な行為で…。
「….何が….聞きたいの?」
「何が…って、んー、特にない!」
…あれ?
「D事件の事…じゃないの?
それとも…この事件の事…?」
「D事件の事は、新聞やネットで見たから知ってるし…この事件の事、調べんのは警察だろ?」
「それは…そうだけど…。」
「俺はさ、兄貴に弟がいるって聞いて、いっぺん見てやろーってんで、見に来た。
うん。おまえ、気に入ったよ?」
「は?」
何、言ってんだろ…この人…??
「それに、なんたって俺の弟だもんな!」
この人は、兄さんのお母さんが結婚した人の連れ子…かな。
だったら、僕と何の関わりもないはず…??
「兄貴の弟だったら、俺にも弟!
それで良くね?
あんまり考え過ぎてっと、頭、こんがらがるぞ?」
うぅ……。
ジト目の僕を見て、笑って言う。
「凛は素直だなー。」
「…どこが?!」
「それそれ!そー言う風に言う所が!」
「素直なんて言われた事ない…。」
「そうか?
みんな見る目がねーのな!」
「……で…結局…話って…?」
「なんかさ、こー言う風に喋りたかっただけ!!」
ニカッと笑って、その人が言った。
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