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うるさい音。にしおりをはさみました!
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うるさい音。
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「つかさ、ケータイ持ってないってどういうことだよ」
「はぁ？そのまんまだよ」
キョトンとした顔をする山根。
このご時世に…？？
そんなに貧乏なわけ？？？
どゆこと…
「…誰にも言うなよ」
(…っ)
「…さが、わか、。」
「は？」
「〜〜っ！だから！操作がわかんねーの！！」
「…嘘だろ？」
「別に連絡とるようなやついないし、いらねーよ」
(今どき操作できないとか…)
「ぷっ、、、くっ…！」
「あっ、おま、笑ってんじゃねぇよ！」
「だって操作…っく、くく、やっべぇｗｗ」
「るっせ！ほっとけや！」
「あー…ほんと」
「…なんだよ」
(こいつ、おもしれー)
ていうか、ぶっちゃけ
(ちょー、かわいーじゃん)
ドクンって、胸のどっかが鳴いた気がして
手が勝手に山根の顎へと伸びていた
「は？…！？」
「わり、」
ちゅ、と短い音がなり
それと同時に目の前のやつは
一気に赤面して
また可愛いリンゴ姫になった
これがたまんないって
まだわかんねーのかな
(俺こいつのこと何でこんなに気になってんだ)
自分でもよくわからない感情が
頭の中をぐるぐると駆け巡っては
ショートしそうになる
「お前、なんでそんな俺につきまとうんだよ、ほっとけよクソが」
「ちっ」
そんなの俺だって聞きてぇよ
なんでお前みたいなのがこんなに
気になってしょうがねぇんだよ
トップになりたいからこいつを潰す気でいたのに
なんでいつから…？
それだけじゃ、ない気がして
こいつの何気ない言葉にイラついてるし
そんな自分がもっと嫌んなるし
わけわかんね
「おい、聞いてんのかよ」
「…うるせーんだよ」
うるさい
心臓の音も、こいつの言葉も
俺の中にある何かも
全部うるせぇ
うぜぇ
(あー、ほんとうぜぇ)
「おい、聞いて…ん！！」
「うっせ、黙ってろよ…ん、」
うるさいから、黙らせる
それだけだ
それが、拳じゃないだけだ
ただそれだけ。
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