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96 《一時》にしおりをはさみました!
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96 《一時》
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《一時》
重なりあう唇。
一瞬時が止まる。
あ……!!
何やってんだ!俺!!
バッと離す!
何…何やってんだ俺!
キスしちまった!!
那月はビックリして固まってる!
「ご…ごめん!!
ごめんな!!
でも……汚いなんてそんな事思っちゃいねぇよ?!ほんとだ!
嘘じゃない!」
「ぁ……あ……はぃ……。」
那月はまだ呆然としてる。
でも、おかげでパニックは収まった。
「さ、とにかく横になれ。」
手を貸して横たえようとすると、その手を掴んで那月が恐る恐る言った。
「…信じて……くれる…の…?」
「当たり前だ。」
「…汚い…って思わないの…?」
「どうして?
那月は被害者だ。」
よくも那月に……返す返す腹が立つ!
見つけたらタダでは済まさん!!
那月の目に新たな涙が浮かび上がる。
「どうした?!」
「ぁ…あの…こんなに……受け入れてもらえたの……初めてで……。」
俺の手を推し抱くようにして、俯く。
「……嬉し…い…です……。」
ブカブカのトレーナーから伸びた、頸が震えて。
ポタポタ、涙がシーツに落ちて。
いったい俺はどうしちまったのか?
那月が…
那月が
………愛おしい。
そっと小さな身体を、抱きしめる。
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