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記憶にしおりをはさみました!
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記憶
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凛月の瞼が少し動いた。
「凛月、おはよう。」
「ぅ...?」
凛月が俺に手を伸ばしかけて、包帯を巻かれた腕に気付き、不思議そうな顔をする。
「痛いか?」
「ううん、痛くないの、これなに?」
「包帯だ。怪我が早く良くなるように巻いてる」
「けが...?ぼく?」
「ん?覚えてないのか?」
「怪我なんてしてないの、大丈夫なの」
包帯を取ろうとするのを慌てて止める。
「なんで、怪我ないの、いらないの」
本当に覚えてないのか...
「凛月、カウンセリングを受けてみないか?」
「かうんせりんぐ、ってなに?」
「凛月の心配事とか、不安な事を話すんだよ」
「そんなのないの、神童さんはこわくないの」
「うーん...」
凛月と過ごしてきてわかったこと、
「凛月が行ってくれたら俺嬉しいのになあ...」
凛月はお願いに弱い。
「ん...神童さん、嬉しい?」
ほら。
「そりゃあ嬉しいよ。」
「...じゃあ、受けるの...」
お願いに弱い事を利用して、カウンセリングを受ける約束をした。
そういえば、凛月はここに来てから病院以外で外出した事がないな。
「凛月、外に出てみるか?」
「お外?出ていいの...?」
「いいよ、今日は本屋に行くか?学習帳買いに」
「お外、お外、いく、」
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