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苦界の蓮華11にしおりをはさみました!
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苦界の蓮華11
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「ふふっ」
恐らく宗純は、太夫が近づく前に止めるべきだったのだろう。
けれど、今は近くで何かを考えている様子だ。
口元に手を当ててニヤリと微笑を浮かべる様に、息をのむ。
「…花魁」
まるで、2人の呪縛を解くように、禿が声を出す。
「じれっとうすなぁ」
地獄太夫がため息をつくようにそう言った。
すると、長い睫毛がゆっくり動き、
ふっと緩んだあと切なげに眉を寄せる。
「宗純様とまだ語りましたけれど、おゆかり様が来んした…おさらばえ」
突如の別れを告げられる。
「えっ…」
フッと頬を緩めた太夫が、ゆっくり立ち上がる。
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