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18歳以上ですか?
272にしおりをはさみました!
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固まって泣いているとゆきさんが1回いなくなって、それからケータイを持って戻ってきた
「大丈夫?ごめんな」
ふるふると首を横に振る
取り敢えず帰らないと。葵の部屋に。
そう思うのに力が入らなくて、涙も止まらなかった
「マジでごめん。俺が悪い、ほんとに俺が悪い。ごめん。ほんとごめん」
絢の声に顔をあげれば手を合わせて謝っていた
その手に持たれているのはスマホ。
画面には俺とのトーク画面が写っていた
絢から来ていた「暇だったら遊ぼー」というメッセージ。
少ししてから気づいて「うん。どこに集まる?」と返していた
少ししても返事がなくて、ちら。と部屋を覗きにやってきたところだった
絢はごめん。と必死に謝ってくる
さっきまでの行為が嘘みたいに、2人はいつも通りだった
「真慕!」
ゆきさんが電話してくれたのか葵がやってきて心配そうに覗き込まれる
「大丈夫?」
「うん…絢、ゆきさん。ごめんなさい」
もう頭は真っ白じゃなくて、目の前の状況を理解できる
それでも何故か体は小さく震えたままで、立ち上がるのもぎこちなくて、葵に手を添えられた
「いや謝るの俺
ほんとごめん。忘れて。全力で」
「…うん。俺こそ、ごめんね」
ごめんね、ほんとに。と何度も謝ってくる絢に大丈夫だよと返してから葵に連れられて部屋に戻った
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