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10.にしおりをはさみました!
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10.
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教員用の寮は学生の寮と違い、12階建てでワンフロアに2部屋づつしかなく明らかに広い
豊森の部屋はブラウン色と白色の家具で全て揃えられ、余り物もなく綺麗
「夕ご飯作っからソファーで少し寝てろ」
「コクリ」
「水もここ置いとくから、飲むように」
置かれた水はペットボトルにストローがついたキャップがはめてあり、こぼれにくくなっている
豊森は頭を撫でてからキッチンへ向かった
豊森から頭を撫でられる率が上がった気がするのは気のせいにしておこう
夢を見たのもあって豊森の行動にソワソワするし素直に顔が見れない
現実ではあんな優しい顔は向けられないと分かっているから尚更
豊森が料理するのを時々ぢゅーっと水を飲みながら眺める
水かと思い飲んだそれは経口補水液だった
1口それを飲んで落ち着くと、だんだん瞼が落ちてくる
気づいたら俺は寝てしまったみたいだ
「院……陽佳院?起きれるか?」
「……っ」
「卵粥だからよく冷まして食えよ?」
「(コクコク)」
食う前に水飲めよと声をかけながら自分の食べる料理を運んでいる豊森のメニューは野菜炒め
目覚めて目に入った豊森の顔に少し驚いた
夢とおなじやさしい顔を向けられていて一気に眠気が飛んだ
膝の上に置かれたお盆に乗った卵粥
久々にまともな食事を見た気がするし食べる気がする
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