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18歳以上ですか?
冷やすって?にしおりをはさみました!
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冷やすって?
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「………暫く、ちょっと離れてみて、頭冷やしてみな。俺とずっと一緒だからわからないんだと思う。」
瑛兎はそんなことを言って僕を言葉で突き放した。
…これで、いいの?
…それで、また戻れるの?
「…や、やだ、やだ、やだやだやだ、瑛兎…っ!ど、どして…どして………そんなこと言う…んだよ…!昨日、ちゃんと好きだって言った…!好きって、言った、のに…頭冷やすって…何…」
まるで子供みたいに泣きじゃくって瑛兎の服の襟を掴んで必死に嫌だと伝えた。
…ああ、なんか少し前の翔汰みたい…。
自分でも情けない…。
「……御免…」
瑛兎はそっぽを向いて僕の手を振りほどいた。
御免、その言葉が深く胸に突き刺さる。
昨日、あんなに、あんなに近くにいたのに。
……僕、どこで間違った……?
間違わなきゃ、瑛兎は、苦しまなかった?
色々な考えがまたぐーるぐーる回る。
何回転も何回転も。
「そか……ご、ごめん、…。じゃ、じゃあ…」
僕は1人、多目的室から出ていった。
瑛兎を残して。
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