アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
25にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
25
-
次の日…
昨日聞いた話によると、先輩はまたスポーツ祭の種目決め(昨日の続き)があるらしく、会長室には僕が先に着いた。
準備をして先輩を待っていると、
バタンッ
と、扉が勢いよく開かれた。
僕がビックリして入り口の方を見ると、会長が居た。
(デジャヴュ……?)
僕は昨日とは違い、驚くだけでなく、会長を警戒する。
「よぉ。」
会長は僕の方へ来て、落ち着かない様子で声をかけて来た。
僕は一定の距離を保ちながら、こんにちは、と小さな声で挨拶をする。
「…そんな警戒すんなって。今日は何もしないから。」
会長は困った様に頭をかいた。
「昨日は…悪かったな。」
「えっ…?」
「あんなに…怯えさせるつもりじゃなかった。静が俺の好みで可愛かったから、ちょっとからかうだけの予定だったんだが…」
「はぁ…」
僕は曖昧に相槌を打つ。
「とにかく昨日の事は謝る。悪かった。」
そう言って会長は頭を下げた。
(!わわわっ)
僕が焦ってやめさせようとすると、会長はサッと頭を上げて、真剣な顔で僕を見た。
「ところで…昨日あんな事をしておいて何だが…静、俺はお前をほっとけない……護ってやりたい。」
「は………?」
「怯えて…震えてる姿を………身体に残る傷を見て、そう思った。」
「!………僕は…平気です。護ってもらわなくたって。昨日の事は…忘れて下さい…。気にしてませんから…。」
僕は俯いて、右手で左腕をギュッと掴む。
昨日の事は、本当に気にしていない。
それに今は、あんな風に僕を傷つける人は居ない。
「…忘れられない。俺はお前が気になる。」
会長の言葉に顔を上げると、真剣な目と視線がかち合う。
会長の手がスッとこちらへ伸びてくる。
僕は咄嗟に後ずさって、その手を拒否した。
会長は残念そうに手を引っ込める。そして、
「また…会いに来る。」
そう言い残して去って行った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
25 / 66