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気付かれてはいけない
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球技大会も終わりまたいつも通り授業ばかりの日々が…。勿論俺は特に出る気もしないから。今朝保健室行ったら保健医不在の紙があった。けーちゃん出張かなー。
「くぁあ……ねむ」
欠伸をしながら屋上のど真ん中に寝転がる。眠い…どうも早起きは苦手で。遅刻して学校に来るからどうせ授業出ても、ってなってそのままサボる事が殆どだ。2時間目、3時間目出ればいい方でほぼ午後から出る事が多い。
浩志に没収されてからは全く吸ってない。
約束した訳でもないんだけどな。
「つーか俺が浩志を好きとか…」
翔に言われてから妙に意識してしまう。言葉に出した途端物凄く恥ずかしくて顔が熱くなる。
「いやいやいや、それはないだろ…うん」
あんな理不尽な奴好きになるとか…そもそもあいつは男なんだし、ありえない、うん。
「いきなり意味わかんない事するし…でも変な所で優しいんだよな…」
「誰が?」
「……?!」
ガバッと起き上がる。
今屋上には俺しかいないはず。
「何でいんだよ…」
「いちゃダメなわけ?つーか呼び出したのに」
ポケットに手を突っ込みながらこっちに歩いて来るのは浩志だった。
「ここにいるかなー、って思ったらやっぱりいたな」
「……」
さっきまで色々考えてた本人が現れるもんだからまともに顔を見れない。
「どうした?」
「な、なんでもねぇよ!!」
「何そんなムキになってんだよ…」
怪訝そうに顔を見られるが、きっと赤くなっているであろう自分の顔を見られては困ると咄嗟に顔を逸らす。
「何、どーしたの下向いて」
「うわっ」
急に顔を両手で掴まれ上に向かされる。しまった、と思ったときには既に遅く目の前には浩志の整った顔があった。
「…お前顔赤いけど…熱でもあんの?」
「ね、ねぇよ!離せ!」
「おっと」
浩志の腕を払いのけ屋上を飛び出す。
「俺、お前連れに来たんだけどー」
「知るかよ!」
「……」
俺はそのまま顔を隠すように走り去った。
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