アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
回想と羞恥
-
「か、翔ー」
部屋の鍵とかは昨日けーちゃんの部屋に置いて来た荷物の中にあるから今は取りに行く事もできない。
浩志の部屋から帰って来たはいいものの……。頭をドアに押し付けながら思い返す。起きてからシャワー浴びて時間が経ったから脳が覚醒してきて昨夜のことが色々フラッシュバックする。
あーもう俺変な声ばっか出してたよなとか、それこそ女の子とそういう行為をした事はあるけど男とは初めてだなとか、気持ち良くて理性ぶっ壊れて変な事浩志に言ったなーとか、もうありとあらゆる事を脳内が駆け巡り今更ながら焦る。そしてかなり恥ずかしい。
「おっわ!」
「あぶね、大丈夫か」
そんな事を考えていたらドアが開いた事にも気付かず前のめりで転びそうになった。
「おはよ…ただいま」
「ん、はよ」
にやっと笑いながら俺を部屋に入れる翔。何でもお見通しってか?くそー。親友にそういう事を知られるのはなんとなく気恥ずかしい。それも昨日の夜の事だからな!!
「お前そのポヤンとした感じなんとかなんねぇの?」
「はぁ?何だよそれ」
制服に着替えながら朝ご飯が用意されている会場へ向かう準備をする。翔が訳の分からない事を言ってくる。
「なんか顔が惚気てる」
「は、はぁ?!ば、っか惚気てねぇよ!!」
「お前がじゃなくて顔が」
なんだよそれ、と思いながらシャツのボタンを閉めていると、ドンドンドンとドアを叩く音がした。
「おーい!ゆーきー!いーのーしーたー!行こうぜー!」
「っるせぇ…チャイムあんだろうが」
顔をしかめならドアを開けてやる。
「おっす!はよー!朝飯行こう…ぜ…え?」
「……なんだよ」
「い、いや、…別に…」
ドアを開けた途端大きな声で挨拶されたかと思えば急に黙り出す前田。
「おい、高明どーした?」
「お、おおん、優木達も起きてたし、め、飯行こうぜ!」
「?…あぁ」
倉沢も後から来たようだ。
廊下を歩きながら朝飯を用意してある部屋に向かう途中も前を歩く前田が俺の方をチラチラ見ては隣の倉沢に何か耳打ちをしていた。なんだよ……。なんか付いてる?制服を一通り見て埃を払う。翔の方を見れば溜め息つきながら笑って鼻をつままれる。
「うぐっ…な、にすんだよ」
「だからポヤンとしてんなって」
「???」
もう意味がわかんないからそのまま気にしない事にした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
82 / 231