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着信音にしおりをはさみました!
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着信音
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今までずっと、襲う側だった。
襲われたことなんて、一度もなかった。
だから、知らなかった。
「…ん…っ、ん、ぁ……たく、と……」
自分の体がこんなに感じやすいなんて、全然知らなかった……。
でも、首なんてふざけて掴まれたこととかあるのに、なんで拓斗に触られて、こんなんなってるんだろ…。
た、拓斗の触り方がヘンだから、だよな……っ。
とにかく、どうにかして拓斗から離れないと……。
「お願…も、やめて……」
「ん…やだ……」
「あぅ…っ!や、やだぁ……!」
ぴちゃぴちゃと耳の奥まで直接響く淫らな音が、俺の耳を犯し続ける。
拓斗に掴まれた腕はぴくりとも動かなくて、というより、動かす力も入らない。
「や、だ……、ね、拓斗……」
うわごとのように呟いて、拓斗の方を向こうとする。
耳を舐めていた舌が離れ、拓斗とようやく目を合わせることができた。
「拓斗…拓斗のことしか、考えらんない…から……だから、もうやめて……っ」
涙目で、拓斗の目を見つめながら懇願する。
恥ずかしすぎて死にそうだったけど、言わなきゃやめてもらえないって思ったら、言うしかないって、思ってた。
「ひゃぁっ!やっ、やだ…!」
だけど、拓斗は手を止めるどころか、よりいやらしく首筋をなぞり、より激しく耳にしゃぶりついてきた。
「その顔、反則だろ…っ。やめるとか、まじ無理……」
「ぁ……っ、も、無理…、ほんと、に……」
身を捩って悶えていたその時、突然お尻のポケットに入れていたケータイの着信音が響いた。
「…っ、で、電話……」
体を捻って拓斗を見つめ懇願すると、ようやく手を離してくれた。
解放されたものの、体に力が入れられない俺は倒れそうになった。
「…た、拓斗……」
だけどすぐに拓斗が支えてくれて、俺は拓斗に抱きしめられたまま座り込み、ケータイを手に取った。
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