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18歳以上ですか?
11にしおりをはさみました!
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11
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口も目も、自分の意思で閉じられるのに、何故耳だけはお構い無しに音が入ってくるのだろう?
「……あぅっ」
「ナメた真似、してるんじゃねえよ」
精一杯の抵抗は、須賀に手首を掴まれた事で一瞬にして終わるけど……一層鋭くなった目付きが彼の苛立ちを如実に伝え、止まらなかった叶多の震えは更に大な物となった。
「治るまで何もするなって言われたけど……お前ホントムカつく。淫売の癖にそんな目で見てんじゃねーよ。それらしく媚でも売ってた方が可愛げがあるってもんだろ?」
「……っ」
―――なんでそんな事……だったら、放っておいてくれればいいのに。
言っている事が無茶苦茶だと思った叶多は唇を噛むが、やはり言葉は喉に貼りついて声帯を揺らす事は無い。
―――僕は、淫売なんかじゃない。貴方達が勝手に……そう思い込んでるだけじゃないか!
本当は叫びたかった。だけど、どうしてもそれが出来なかった。
「っ!!」
突然……立ち上がった須賀によって掛けられていた布団を剥がれ、寝衣さえも付けていない身体が灯りの中に晒される。
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