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24-2にしおりをはさみました!
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24-2
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全力の抵抗も虚しく、あっさりと男に捕らえられ窓から外へと連れて行かれた麗は知らない人に抱かれている恐怖、獅琉がいない恐怖、外への恐怖から泣き出してしまっていた。
「やぁっ...しぃ...っ、うぇぇっ...ひっ、ぅ...」
ばたばたと暴れても男は下ろしてくれない。
「...危ない」
そう言って麗を抱え直す腕は健康的に日焼けしていて獅琉と同じくらい逞しい。
男が向かう先にはモスグリーンの車。それに気付いた麗は自分はどこかに連れていかれるのだ、と察した。
「やだぁっ...!おろして...っ!、ひっぅ...ううぅっ、おりる...っやだ...っ、しー!!や、やぁあっ!」
「だめ」
男によって無理矢理車に乗せられた麗。
「出していい」
男のその言葉で車は発進し、窓の外に見える獅琉の家はどんどん離れていく。
「...っ...や、やだ...しー...っふぇ...」
自分の置かれた状況が理解出来ず、ただただ窓の外を見て泣いている麗を膝に乗せた男は静かに言った。
「泣かないで...」
「やだ...ゃ...ひっく、うぅっ、れい...かえるの...しーの、っうぅ...ところ...っ」
「...だめ」
どうして?どうして僕を連れていくの?
嫌だ、帰りたい。しーのところに帰りたい。
あなたはだれ?ぼくをしってるの?
はやく、はやくしーのところにかえらなくちゃ...
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