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【ちなは】*02にしおりをはさみました!
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【ちなは】*02
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そして、僕は同じ人に恋をする…
僕が会長サマに助けられて間もなく、進級した事でクラスが変わると会長サマと会う機会も、一気に減って。
廊下ですれ違ったり、校内で見掛けても話し掛けられずに、ただ見ている事しか出来なくなった。
唯一、僕が出来たのは会長サマが読んだ本を探して、それを追い掛けて読む事くらいで。
接点がないまま、中等部を卒業する頃には、僕にとって『特別』な会長サマから見た僕は『その他大勢』だったという現実に気付かされた。
会長サマの目に、僕が映る事はない。
イジメられていたのが僕じゃなくても、きっと会長サマは同じ事をしたと思う。
会長サマにとって、別に特別な事じゃない。
自分が誰かの『特別』になれるとは思っていなかったけど、声を掛ける勇気もなく、常に人に囲まれている会長サマが眩しくて僕とは住む世界が違う。
そう、思っていた。
「『帰らないで』と、あんなに必死に引き止められたのは初めてで。実は、クラスが分かれてからも気にはなっていたんです。でも、見掛ける度にいつも真剣に何かを読んでいたのでタイミングが掴めず、お邪魔しては悪いかと…」
「知りたかったんだ。会長サマがどんな世界を見ているのか…知りたくて…」
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