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17
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ムスコサイド17(主)
ご飯を食べ終わると、自然に俺が掃除して、オヤジが洗濯の続きをした。
いい感じで一緒にそれぞれの仕事が終わった。
オヤジが洗濯を干し終えてリビングのソファに寝っ転がった。
俺は買い物リストを書きながらコーヒーを準備した。
「うぅ~ん。 いい匂いだ。」
「はい。 コーヒー持ってきたよ。」
「おぉ、サンキュー。 お前のコーヒー美味しいんだよなぁ~。」
いつもならテーブルを挟んで反対側に座るんだけど…
今日はいいよねぇ~っと思って。
オヤジの前に、寝っ転がったソファとテーブルの間に座った。
オヤジは起き上がり、俺の体を脚の間に挟んで座った。
俺の肩に手を置いて、テーブルのコーヒーを取った。
俺の頭に顎を置いて、そのコーヒーを飲み始めた。
俺はオヤジの座っているソファにもたれてコーヒーを飲んだ。
コーヒーを飲み終えたオヤジはテーブルにカップを戻した。
俺も同時に飲み終わりテーブルにカップを置いた。
オヤジがそのまま俺の後ろから腕をまわして抱き締めてくれた。
オヤジの顔は俺の肩の上に置かれた。
俺の目の前にはオヤジのまわされた腕がある。
その腕に俺は下から腕をまわし、引っ張り俺の胸に抱き抱えた。
そして俺の頭をオヤジの肩に置き、顔をくっつけてもたれた。
あぁ~気持ちがいい。 安心する。 恋人っぽいなぁ~。
「ケンタ。 可愛いなぁ~。」
耳元で言われたその言葉に、くすぐったいようにゾクゾクした。
「オヤジ、優しいよねぇ~。」
「お前だけにはねっ!」
「うん。 ありがと。」
オヤジは俺の頭やコメカミや耳の後ろや首に鼻を擦り付けて、
クンクンと鼻を鳴らしながら匂いを嗅ぐしぐさをしてきた。
くすぐったいんだけど気持ちがいい。 体がゾワゾワする。
俺は何も言わずに力を抜いて身を任せていた。
「もう大丈夫かぁ~? 二日酔いと失恋は?」
「うん。 全部オヤジのおかげで治ったよぉ~。」
「うん。 そっか。」
オヤジに対しての恋心… 苦しい… 切ない…
やっぱり、いけないよなぁ~、オヤジに恋をするなんて…
こんなこと駄目なんだ。 いけない事なんだよね。
昨日からの事を色々と思い出していた。
ふっと頭をよぎった言葉…
『準備と練習かぁ~…』
このままオヤジに甘えていたら駄目だ。 錯覚を起こす。
そうだ。 準備と練習をしよう。
そうすれば、オヤジを困らせないで済む。 いい考えだ。
「オヤジ、俺さぁ~…」
「ん? どうした?」
「今までノンケばっかり好きになってきて無理だったじゃん。」
「………」
「今度はさぁ~、同じゲイの人を探そうかと思うんだ。」
「………」
「ゲイバーってとこに行ってみようかと思ってさぁ~。」
「………」
「オヤジ? 聞いてる?」
「お前ねぇ~、そんな慌てなくてもさぁ~…」
「だって、俺、もう22歳だよ。
ファーストキスもセックスもまだ未経験なんだよ
気持ち悪くない? それにゲイ同志ならさ、遠慮しなくても。」
「遠慮って、何を?」
「色々とさぁ~。 とくにセックスとかね。」
「お前って、ホント両極端な考えをするよなぁ~。」
「そっかなぁ~? けど、俺…」
「ケンタ。 お前は恋がしたいの? キスがしたいの?
セックスがしたいの? それとも失恋を忘れたいの?」
「ん……全部したいかな。 失恋はオヤジのおかげで忘れたよ。」
************
オヤジサイド17(副)
ご飯を食べて二人で掃除、洗濯を片付けた。
まぁ、普段している仕事の分担なんだけど。
俺が洗濯を干し終り、キッチンの中のケンタを見ると、
何かをメモしていた。 多分、買い物リストだな。
俺がソファに寝っ転がっているとコーヒーの匂いがしてきた。
あいつは本当にいいヨメだ。
考えがまとまった俺は気分がいい。
もう、俺はケンタに対して遠慮はしない。
「はい。 コーヒー持ってきたよ。」
コーヒーカップをテーブルに置いて、俺の前に座った。
いつもなら反対側に座るのに…
ケンタいいんだよなっ?!
俺はケンタの行動に答えるように脚の間に抱き寄せた。
昔、ケンタが小さい頃によくした恰好だった。
こいつは憶えてしているのか?
無意識なのか?
もうそんなことはどうでもいい。
これは今現在の事だから。
俺のイチャイチャ度を溺愛度を100%出すぞ。
ケンタの後ろからコーヒーを取り、飲み、抱き締めた。
ケンタも俺に甘えてくれる。
滅茶苦茶嬉しいぞぉ~、俺。
俺は素直に思った事を口にした。
「ケンタ。 可愛いなぁ~。」
「オヤジ、優しいよねぇ~。」
「お前だけにはねっ!」
「うん。 ありがと。」
遠回しに俺の感情を示した。
『お前だけにっ。 お前だけだっ。 お前にしかしないっ。』
ケンタの匂いと体温を確認した。
このまま… このまま… いけるかぁ~…
ケンタが喋り出した。
それもとんでもない事を。
ゲイバーに行くだとぉ~~~~!!
なんでだぁ~?
なんでここでそんな考えをする?
こいつはぁ~…
とんでもなくアホだぁ~…
俺がここまでしても気付かないのかぁ~…
普通、父親がこんなことするのかぁ~…
まぁ、わかってないから、ケンタもするんだろうな。
あぁ~~~ このままじゃ駄目だ。
挙句の果て、キスとセックスがしたいとまでも言いやがってぇ~。
絶対駄目だぁ~。
俺以外の奴と…
誰にも渡さんっ!
こんな可愛いケンタを俺以外の奴に好き勝手させて堪るかっ!
焦るなっ! 焦るなっ!
ケンタも俺の事…
間違い無いはずだ…
俺から言ってもいいが…
それじゃ意味が無いっ!
ちゃんとケンタ自身が心からそう願って貰わなければ。
このチャンスを逃しては駄目だ。
タイミング、チャンス、今日しかないっ!
ケンタに変な考えや行動をおこさせては駄目だっ!
コイツは考えなしに物を言い、考えなしに行動する所がある。
本能的と言うか… 動物的と言うか… 悩まない…。
落ち着けっ… 落ち着けっ…
まずは、ケンタが何を考えてこんな事を言っているか確認をしよう。
たのむっ! 俺を選べっ!
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