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河崎の日常にしおりをはさみました!
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河崎の日常
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俺の親友が、梅村とギクシャクしているのはだいぶん前から知っていた。でも、俺がいちいち口出しする問題じゃないと思って触れないでいた。
だが、日に日に見ていられなくなってしまうほどに二人の中が悪化していた。俺はとうとう口出ししてしまった。
「何もしないからじゃないの?」
最初、刹那が何もしていないのに梅村が避けるということを聞いて、そう思った。実際に俺も恋人から何もしてもらえなかったらイライラする。俺の答えに疑問を持ちながらも素直にアドバイスを聞き入れる親友。
おい、刹那。
俺は一度お前に振られたんだ。
だから、せめてでも幸せでいろよ。
俺は、一度刹那に振られている。その後は他に恋人が出来たから、荒れずに入れたのだが。
それでも、コイツが好きだったことには変わりないし、幸せでいて欲しいという気持ちだってあるのだ。
*
放課後の部活が突如中止になった時、刹那は梅村を追いかけるように教室を出て行った。俺はその姿を見て、心の中でそっと刹那を応援した。
「どうだった?」
暫くしてから戻ってきた刹那に、俺はそう問いかけた。
簡単には話そうとしない親友。俺は、急かし立てて事の経緯を話させた。
梅村が、浮気?
刹那は話すのをためらっていたようだが、俺はそのことを聞いて苛立った。
俺が刹那と気まずくなって話せなくなっていた時に、仲直りをしろと言ってきたのはどこのどいつだ?
俺の初恋を奪ったのは誰だ?
お前だろう、梅村。
苛立ちが俺に拳を握らせる。
固まって動かないでいる刹那を見ていると、余計胸糞悪くなる。
ドンッ
近くにあった壁を人殴りして、俺はとある場所へと走った。
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