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仲間と嫉妬 02にしおりをはさみました!
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仲間と嫉妬 02
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エレベーター前に行くと、なんだか視線を集めている光さんがいた。
本人は珍しくスマホをいじりながら居心地が悪そうにしている。
大学生ではないというのは関係なく、ただ美人だから注目されているんだと思う。
うちの大学の人以外でも普通に利用するし。
スマホに視線がいっていて俺が近づいていることに気付いていない光さんのスマホを取ると、ビクッと肩を揺らしてこちらに視線を寄越した。
「色葉くん!」
俺に気付き、笑顔になった光さんを見て、キュンと胸を締め付けられる。
ばり可愛いやん…。
「お待たせ」
「んーん。迎えに来てくれてありがとう」
「どういたしまして!先はもう取っとるけんメニューを見に行こう!」
「うん」
うちの大学内に初めて来て、好奇心旺盛な子供のようにキョロキョロと見渡しながら歩く光さんが可愛くて抱きつきたくなる。
流石に大学で抱きつくことは出来ないから、どうにか我慢してメニュー表があるところに案内した。
日替わり定食は主菜が肉と魚である。副菜二品、ご飯、汁物は同じ。
俺はハンバーグで、光さんは鮭のムニエルを選んだ。
「「いただきます」」
ハンバーグを一口食べると、いつもと変わらないハンバーグの味が広がる。
普通に美味しい。
「ひかさん、どう?美味しか?」
「うん、美味しい。大学の定食って安くて、美味しくて、量があるからいいよね」
「そうなんよ。ご飯も無料で大盛りにしてくれるし、昼は大体ここで済ませとるとー」
「いいね」
光さんも若いからあまりここにいても違和感がないなー。
ま、誰も光さんが俺の恋人だとは微塵も思ってないだろうけど。
目の前の美人な恋人を見ながらご飯を食べ進めた。
食べ終わり、大学を案内することになった。
あまり大きい大学ではないからすぐ終わるんだけど。
「ここがー俺らの学部の講義があるとこ!中に入ってみる?」
「それはいいかな」
「そう?じゃあ次はー…」
と別の館に案内しようと方向転換したら、崎原さんがいた。
「七瀬くん!と…?」
「さっき言ってた知り合いばい!」
「こんにちは。皆月です」
少し微笑んで光さんが挨拶をすると、崎原さんも同じように名前を言って挨拶を返した。
「崎原さんは今から講義なん?」
「そうばいー…。帰りたか」
「ファイト!俺はもう帰るけど」
「皆月さんがおるしね。ふぅ…私はねっむーい講義を受けてくるとしますか…」
「講義頑張ってくださいね」
「は、はい!ありがとうございます!」
俺の応援に対しては怠そうにしていたのに、光さんが応援した瞬間元気になるとか!
俺の応援意味なしじゃん。
でも俺も光さんから応援された方が元気になるから、その気持ちは分かる。
講義室に友達と元気に行く崎原さんを光さんと見送って、また大学案内を始めた。
そのときの光さんの表情が曇っていたのなんて、俺は全く気づかなかった。
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