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告白しろ?にしおりをはさみました!
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告白しろ?
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「綾都!」
「和也…っ」
「おまえ泣いて…」
「っ、ごめん何でもない…っ」
「なんでもって」
なんとか涙を止めて和也の方を向く。
でもどうしても和也の顔が歪んでるようにしか見えない。
「かず…やっ」
「はぁ。ま、そんな気はしてたけどな」
ふわっと抱きしめられて、堪えてた涙がまた溢れ出した。
「なんで…なんでぇ…っ」
「好きだったんだよ。仕方ないじゃん」
「佐野のこと、好きって今気づいた…っ、けど、もうっ遅っぐすっ」
「気持ちだけでもぶつけてきな」
「…っ、え?」
「好きってことくらい伝えてきてもいいと思うぜ。フラれるの覚悟でな」
「フラれるの分かってて告白なんか」
「俺はしたけど?」
和也は少し困った顔をしながら言った。
「フラれるだろなって思いながら、俺は綾都に告白してたぜ?何回も」
「あれは冗談まじりだったりしたじゃん」
「俺はいつでも本気でしたー」
フラれるって分かってて…。
告白なんか。
そんなの佐野に迷惑になるだけだよ。
「ほら、もう落ち着いただろ?」
「あ、うん……あっ、佐野?!」
「あ、ごめん。邪魔した?」
和也から離れたら、佐野がついてきてたのに気づいた。
「いーえ。邪魔なんかしてません。むしろ俺が邪魔なので退散しまーす」
「え、和也っ」
和也は耳元でぼそっとつぶやいた。
「頑張って」
頑張ってって…!
佐野は不思議そうな顔でじっと見てる。
「えと…久しぶり」
「久しぶり。会いに来てくれたんだ?」
「うん。ごめんね、さっきは」
「あ…いや…」
気まずい沈黙が流れる。
ど、どうしよ…。
「何か用事だった?」
「よ、用事というか…さ、佐野!俺…っ」
「なつめくん!!」
「かずは?!」
さっきの女の子が松葉杖をつきながらやって来た。
「なかなか帰ってこないから心配したよ?あ、さっきの人?お友達?」
「あ、佐野のクラスメートの…七瀬綾都です」
「はじめまして。なつめくんの婚約者の柊かずはです」
婚約者……?
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