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「離せ!!!」
「こらこら暴れるなって。この高さでもフローリングに落ちたら痛いぞー」
「だから離せってば!」
文句を言う俺にリカちゃんは床に忘れ去られていた鞄を持たせる。
「あー…うるせぇ。そんなにキャンキャン吠えてお前は犬か」
「人のことを猫とか犬とか言ってんじゃねぇよ!だいたいお前はいつも偉そうなんだよ!!」
俺の身体を楽に抱え、歩みを進めるリカちゃんは細いくせに隠してる力がすごい。
腹の上に乗せられた鞄は想像以上に重たくてリカちゃんが日頃どれだけ働いてるのかを実感する。
それを放って帰ってきてくれたんだとしたら、リカちゃんにとって俺は特別なんだと思っていいんだろうか。
「いいじゃん。ウサギでも猫でも犬でも。
なんなら亀になっても変わらず可愛がってやるよ」
「か…亀ってバカか」
「毎日甲羅洗って、休みの日は一緒に日光浴してあげる」
大きな亀の甲羅を洗う姿。天気の良い日に公園で亀と昼寝してる姿。
どっちも似合わなくて吹き出す俺をリカちゃんはソファーに降ろす。そして自分も隣に腰掛け長い足を組んだ。
背もたれに乗せた腕で後ろを、自分の身体で隣を。寄せた足で前を塞ぐ。
「要するに俺はどんな慧君でも大好きだよって話」
「……言い方に問題があるんだよお前は」
フフンと鼻で笑ってから顔を近づけてくる。
「だから教えてほしいんだけど」
「タバコは吸ってみたかっただけだし」
気まずくて顔をそらす。悪いことをしたみたいな、実際は吸っちゃダメなんだけど…それでもすげぇ責められてる気分。
俺の手首をリカちゃんが掴んだ。
「それはもういいよ。次やったら、ちょっとキツめのお仕置きするだけだから。そんな事より……これは何?」
「は?これってどう見ても手だろ」
掴んだ手首をヒラヒラ振りながらリカちゃんが、フフッと笑った。寄せられていた顔がもっと近くなる。
「ふぁっ?!」
広げた手のひらに感じる水気。少し固めの舌の感触。
手首から上っていった舌先が手のひらで止まり、今度は舌全体で舐めあげる。
「ちょっと塩っぽいのはなんでだろうね」
「それは、」
帰ってきてくれた喜びに洗うのを忘れてた手。
さっきまで1人で弄っていたモノが出した分泌液を落とし忘れていたのを思い出す。
これは…ヤバい状況かもしれない。
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