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別れた人
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心臓が止まるかと思った…
というか、止まればいいと思った。
ガチャ
「はい?」
初めは眩しかったのが、光の向こうに人が立っていた。
「あっ……」
(なんで…あの人…ここにいるんだよ…)
トイレの狭い空間で、雄大は身体を二つに折り曲げて苦しんだ。
お腹が痛いのか、心臓が痛いのかわからない。
下からは水のようなものしか出なくなって、胃も腸も捻られているような痛みがする。
「くっ……」
身体が寒い…冷や汗が出る…
「大丈夫??」雄大くん!!あっっ…!」
(まだいる……)
靄のかかった向こうから、手が伸ばされる。
「大丈夫??」
「お腹…痛くて……」
背中が暖かい。
「2階……2階に連れて行って…」
「えっ?トイレは?」
「いい…今行ったばかりだから、もう出ないよ。それよりここにいて、母さん帰って来たら困る。…まだ帰ってこないとは思うけど。。」
(!僕!!何言ってんだよ!!)
雄大はふらつきながら立ち上がった。
(この人は…もう…)
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