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19話
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「ココアおいしー!」
「そら良かった、あみおヒゲ出来てるよ」
勢い良く飲んだ一口目で上唇にココアの泡が付いてる
「えー、ほんとー?とってとって」
「そのままでいいんじゃない?可愛いし」
「やだよとってー!」
そんな二人の会話を微笑んで聞いてる
「ん?由木?」
「え?…いや、可愛いなーって」
頬杖をつき、ニコッと笑う
「わかる、写メ撮ろっと、ほらあみこっち向いて」
すぐさま携帯カメラを起動させ、あみにレンズを向ける
僕は二人の事を言ったんだけどなー
必死に愛娘を連写する陽をみてふふ、と笑ってしまう
「ゆきちゃんーぱぱやだー!あみのへんなかおしゃしんとりにくるー!!やー!!」
「…え!?やだ!?…わかったやめる、やめるから!やだとか言うんじゃないぞ…!」
「さっきのけしてよ」
「…くっ、」
悔しがる顔でカメラロールを操作する
そんなに悔しいの、ふふ、可愛い
ピロリンッ
すぐに由木の携帯が鳴る
なんだろ?
画面を開くと、さっき撮ってたあみちゃんだった
すると、すぐにメッセージがきた
『あみには内緒やで』
陽の方を見ると、必死な顔をして懇願してる
その姿に笑えてきて、返信する
『今回だけね』
嬉しそうな顔をして、カメラロールの写真を削除する
そしてあみちゃんに見せて確認させる
「ほら!消した!」
「もーやめてよねー!」
「…パパのこと、好き?」
「…んーすきー!!!」
二人が抱き合った、その瞬間を今度は由木が撮影した
カシャッ
「!?」
「!?」
二人が目を丸くしてこっちを見る
「可愛く撮れたよー?」
二人に画面を向ける
本当に愛し合ってる親子だな、と改めて感じた
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