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いや、否か
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「あっ、遥!」
また、そんな大きな声で。
「よかった!これわけわかんねーんだ!」
あぁそれは、と僕はそのまま大原くんが欲しいと言ったジュースを買ってあげる。
でもこれはラッキーだ。
ここには見当たらないけれど、大原くんはきっと紀田くん達の居場所を知ってる。
「ねぇ、大原くん。紀田くんたちがどこにいるか、知ってる?」
僕がそう聞くと少しだけ、ほんの少しだけ大原くんの目が鋭くなった。
「それは、遥には関係あるのか?」
「僕とっていうより、仕事が……」
「何言ってんだ?仕事してないのは、遥の方じゃないのか!?」
「……はい?」
何を言っているんだこいつは。
と思った。
「なに言ってるの?」
「翼たちが言ってたぞ!
『遥は仕事をずっと私たちに任せきりだったので、少しくらい自分でさせたほうがいいんですよ』
って!」
うん、ここは似てない紀田くんの真似はスルーしたほうがいいのかな。
でも待ってよ、なにどういうことだろうか。
ぼ、僕何か怒らせるようなこと、した?
「と、にかく。紀田くん達に会いたいんだけど」
「翼たちに酷いことしないか!?」
「……うん」
「なら付いて来い!!」
大原くんの後ろをついて行く。
授業中だからか、廊下を通る生徒はほとんどいや、全くいない。
「ここだ」
止まった大原くんの前にある扉は僕が知らない部屋。
ーやっぱり。理事長か。
ガチャ、と開けた先に
みんなはいた。
「おや、蓮。遅かったですね…!?」
「んー?どったの翼っちー?
え、かいちょ……!?」
「かい、ちょ……」
中で紅茶を飲見ながら大原くんを出迎えた3人が僕の顔を見て驚きの声を上げる。
まぁ、予想外なんだろうけどね
「すぐ終わるから、ちょっと話、いいかな?」
僕が少しだけ笑いながら3人にそう言うと、気まずさからか、目をそらしながら「はい」といった。
「じゃ、生徒会室行こっか」
付いてきてるかは、わからない。
けれど振り向かずに扉を閉めた。
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