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第3章 18
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「できたできたっ」
「……」
良いように遊ばれた…
鏡に映る俺
つけまつ毛にチーク、口紅…
頬の辺りに縫ったようなのも…
衣装はボロボロのドレス
所々血糊つけてるのがリアル過ぎて
「うん、じゃあ当日もコレで」
「当日も…っ!?」
「さて、ロミオを呼びましょうか?」
「りょーかーい、呼んでくるー」
「待って下さいよ!俺嫌…っ」
「呼ばれなくても、僕はココにいるよ」
と、扉が開かれる
さっきまで私服だったのが何故か衣装チェンジして王子風の
髪型まで決めてるし…っ!
「おーさすがロミオ!良いね良いね!」
「ジュリエット!迎えに来たよ!」
「俺はジュリエット違います!」
「ほら!アドリブ!」
「はっ!?」
「そうよ、アドリブ位できるでしょう?」
なんなんだこの人たちは…!
言い返そうとすると、手を取られる
見ればロミオ先輩が跪いてて
演劇の時のロミオ先輩の目はガラッと変わる
丁度今がその時
本気で言ってますか…っ
「ジュリエット、僕を忘れたかい?君を守る為犠牲になって尚、君への想いは消えず、こうして生きてしまった。あぁ、ジュリエット、僕を、僕を愛したジュリエット」
「…っ、…んんっ、貴方を忘れるなど、そんな事出来るはずがないでしょう?どんな姿になろうと、私の愛するロミオ、どうか顔を上げて、私は貴方を忘れていない」
「ジュリエット…っ」
抱き締められる
いくら演技といえども、こういうシーンは苦手で
オロオロと、背中に手を回して
「……っ」
「…(大丈夫、力を抜いて、目を閉じて、其れだけで君は花になる)」
コソッとそう言われ
ってか、そんな本気でやらなくたって…
目を閉じて、腕の力を抜く
コレでいいのだろうか
「はーい、オッケー」
「流石はロミオっ、イケメンだな!」
「まぁ、在り来たりなシーンですけれど」
「そうかなー?えへへー」
「………」
……疲れる
物凄く疲れる
ロミオ先輩の方を少し見れば
こっちを見返すロミオ先輩
そして謎のウィンク
…本当何なんだあの先輩……っ
でも
さっきのは…助かった、けど
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