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第3章 21
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「…で、何だよ相談って」
「あー…うん」
放課後の近くの公園
ブランコに座って、俺は片手に珈琲持って、ハオトは軽く揺れながら
「………俺さ、やっぱ弱ぇかなって」
「…どうしたんだよ」
「いやなんかさ、俺、好きな奴出来たみたいで」
にへへ、と、照れながら笑うハオトの横顔を驚きすぎて見つめてしまう
「何だよ、良いだろ?」と、少しムッとした顔になるけど、相変わらず頬は緩まってて
まぁ、恋の1つはするものかと、納得する
「卒業までに告白してぇんだけど、なんか、勇気でなくてさ」
「……へぇ」
「何だよその返事。キョーミないってか?あはは」
「…お前にしては珍しいと思っただけだよ」
何時だってリーダー格
他人を考え、何事もやり尽くすタイプ
そんな奴が、恋の悩みでココまで思い巡るとは
俺が軽いだけなのか
俺も、其れ位ツバキを想えれば、そうやって
「………でさ、その好きな奴が、さ。……」
「…何だよ」
「……俺、さ」
目を伏せて、指を絡ませ手を握る
幸せそうに口元は緩めて
「………ツバキが、好きなんだよ」
「……え…っ」
まるでその言葉は甘い風か何かのように
俺の心から静かに、蝋燭の火を消した
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