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第5章 1
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「…ツバキ」
「…………んぅー…」
「おい、起きろ」
「…んー………後5分…」
「じゃあ寝てろ、俺は買い物行くから」
「はっ!!起きた!おはよう!俺も行くよ!!」
「…分かってる。……早くしろ、トーストが冷める」
何か子供みたいだね俺
あと5分って自分で言ってて恥ずかしい
ささっとベットから出る
普通だったら寒いんだろうけどトアの事だから部屋はあったかい
服を着替える
そのまま顔を洗おうと廊下に出ると
「寒っ!!」
扉開けたら冷気が全身を包む
余りの寒さに咄嗟に扉を閉めてしまう
「……我慢しろ」
「トアに言われたく無いねっ!俺は少なくともトアよりはマシだから!」
「…それは否定しねぇよ」
意を決して扉を開ける
そしてその奥の冷たい廊下に飛び込む
ダッシュで洗面所へ
その勢いで水を出し顔を
「ぎゃぁ!?」
冷たっ!!!
無理無理、あー心臓止まりかけた
いや、落ち着けツバキ
俺ならいける、この程度余裕だ
「…ふー……うっ…ーーー!」
多分俺これでギネスいける気がする
軽く足元をバタバタさせつつ
ちゃんと洗って、ちゃんと石鹸でね!
タオルを顔に当てたままリビングへ
「………っはぁ!冷たい!!目が覚めた!」
「…お湯にすれば良いじゃねえか」
「え?」
「赤い方に蛇口を………あぁ」
「ざんねーん、俺色わかんない!」
「……左に捻れば、お湯になる」
「左ね、分かった」
良いこと教えてもーらった!
じゃあ今まで取ってについてたあの丸いマークって流行的なやつじゃ無いんだ
何だ、つまんないなぁ
「……ほら、朝食」
「うんっ。あ!オムライス!」
「お前昨日食べなかったから」
「やったね!あ。ね、まだ出来てないよっ」
「…分かってる」
目の前から消えるオムライス
トアの片手にケチャップ
「……ほら」
「わぁい!ありがと!」
トアが向かいに座る
ほんのり、笑ってくれて
嬉しくて笑い返す
オムライスに書かれた文字は
『バカツバキ』
相変わらずだけど
でもなんか、とっても
その文字には優しさがあった
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