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大好きシュガー
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チョロ松は、中学の1、2年のときに同じクラスだった。1から6組まであって、一人一人バラバラにされるんだろうなぁ、なんて思っていたけれど、おれとチョロ松は何故か一緒のクラスだった。
1年のとき、秋くらいの席替えで、俺達は隣になった。
おんなじクラスで、数少ない男が隣の席で、これってすげーキセキじゃね?運命?なんて言ったらすげー笑われた。
んで、国語の時間に、中学に入って思ったことを隣の人に言って、隣の人のことを発表しましょうなんてやつをやった。
チョロ松のことを沢山知っている自信はあったけど、色々なことを聞いて、言われたことしか発表しなかった。チョロ松をいじることも、なんとなくしなかった。
チョロ松はそれを意外…なんていっていた。
チョロ松もおれをいじることはなかった。内容は覚えていないが、チョロ松は笑いを堪えるようにしておれの紹介をしていたのを覚えている。
おれはまだその時はチョロ松に恋をしていなかった。いや、気付いてないだけだけど、その時にはもう惚れていたのかもしれない。恋心を自覚したのはだいぶ後だったから。
1年のときは、こんなもん。あんまり一緒に遊びいったりとかもしなくて、席が離れたら話すことも無くなった。ただ、チョロ松がおれと同じゲームをやっていると聞き、それについて少し喋るだけだった。
2年になったときのはじめての席替えはだいぶ離れていた。けれど、一番後ろだったおれは、黒板を見るたびにチラッと視界の端に入るチョロ松をなんとなく眺めるようになった。
そんで、秋の席替えで、通路を挟んで斜めになった。おれが後ろでチョロ松は右斜め前。近くなって、ますます授業中にチョロ松を眺めることが増えた。
チョロ松とも、またよく話すようになった。
チョロ松を通じての友達もできた。面白いやつらばっかで、そいつらとチョロ松とよく遊びに行った。
だいぶ頭の良くない男子が鬼ごっこ好きで、よく広い公園まで30分とか一時間とかかけて行って、雨が降ってもヘトヘトになるまで走って、ゆっくり帰った。
そんなことを続けて、11月も終わろうとしていた。
そんなとき、別の友達から聞かれた。『お前って、好きな人いんの?』って。
その時はいないって言ったけど、なんか引っ掛かって考えてみたら、あ、おれってチョロ松のこと好きじゃん!ってなった。
なんか軽いけど、そんなものだろう。
それからははやかった。
12月のなかば、クリスマスの1週間くらいまえ、皆であそぼうってなってたけど、皆来れなくなって、おれとチョロ松だけになった。
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