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「・・と、そろそろオレは道場に行かないといけない」
「え・・ああそうか、それじゃ終わろうか」
「やっと終わったーーーー!!!」
時計を見ればもうすぐで5時30分になるところで今から道場に行かないと間に合わなくなる。勉強会が終わったことに爽汰は嬉しそうに言いながら背伸びをする
日ごろから授業を聞いていればこんなことにはならないのにというオレの心からの呟きは溜息にになって出た
「爽汰はもう帰れよ、オレは途中まで隼人送っていくし」
「え~~」
「えーじゃないよ」
人の家を何だと思っているんだ。まあそれは今に始まったことじゃないから無理矢理玄関まで連れて行く。そしたら丁度帰った母さんと鉢合わせた
「あ、お帰り母さん」
「ただいま幸士、爽汰くん達もいらっしゃい。これからどこ行くの?」
「コイツ鯨樹隼人って言ってオレと同じ道場に行ってて、途中まで送っていくから」
「はじめまして、鯨樹隼人です」
「あら、礼儀正しいわね。はじめまして幸士の母です」
物怖じしないというか動揺しないというかいきなりの対面でちゃっかりお辞儀までするからちょっと驚いた。爽汰は自転車で家に向かって、オレ達はいつもの分かれ道まで一緒に歩く
話す事と言っても特になく、何故か合宿の話しになったが
「練習試合とかないのか?」
「あるよ、最終日に隣の学校とやることになってる。そのときにもしかしたら投げるかもしれないけど」
「けど・・どうかしたのか?」
「新しく選ばれたレギュラーが1年をそのメンバーでやっていくわけだから、オレが選ばれたとしても投げるかどうかは分からない」
なるほどなと隼人は返した。公式でもメンバーの限界は18人、その時その時の体調や気分で投げる球が変化する、だから控え投手は多くても3人は選ぶだろうけど
「それでもお前は真島とバッテリーを組みたいんだろ?普段の練習の様子を知らないから他人事に聞こえるだろうけどお前らなら選ばれると思うぞ。勉強はイヤだといいながら素直に受けていたんだから」
「・・まあ確かに・・ぁ」
「・・あ・・・とうとう切れたか」
確かに隼人の言うとおりだと思う。そんなときブツッと何かが切れる音がして見て見れば剣道袋の肩紐が切れたのだ。少し前からほつれ始めていたのは気付いていたらしい
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