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「その時に会った二人にね、…いろいろ教えてもらったかんだ。…その二人、淫魔だったんだけどね」
今その時のことを思い出しているのか、クスッと静かに笑みを浮かべる知佳君。
「淫魔ッて…、あんた何もされなかったのか?」
「…うん。イズしか興味ないんだって。…なんかね、イズは凄く甘いから好きらしい…」
「って、それってリオ様その淫魔たちに何されたの!?……まさか…っ」
「…………さぁ…?…知らない」
頭をふるふると振る知佳君に、嫌な想像ばかりが巡る。
まさか…。
まさか、やられてないよね…?
知佳君が「…あ、…イズにはこのこと内緒ね?…余計な心配かけさせたくないから」と俺たちに言いつつ砂糖をもう一つ入れて、やっと気に入った甘さになったのかふわっと笑ったのを目の端に入れながら。
俺は俺の考えが杞憂であることを願いながら、窓の傍の瓶に活けてある一輪の薔薇へと目を向けた。
ウルハが俺の目線を追って「あ…」と声を上げるのをどこか遠くで聞く。
「あのさ、あんたらに頼みたいことあンだけどさ…」
その言葉に俺たちはウルハへと視線を戻した。
その、ウルハの頼みたいこととは…?
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