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少しの間、と思っていたが気づいたら、結構時間が経っていた。
そろそろ行かないとまずいか。
俺は、俺の膝の上に乗って寝ている雪を芝生におろすと、頭を撫でてやる。
「じゃあな。」
はぁ…。
早く寮に帰りたい、そう思いながら足早に風紀室に向かう。
少しすると、やっと風紀室が見えてきた。
…コンコン、
「生徒会の者だ。 風紀のサインが必要なプリントを持ってきたんだが。」
「どうぞ。」
…ガチャ
「久しぶり、冬至。」
鷺坂 洸、 現風紀委員長だ。不思議な色の瞳と目を合わすと全てが見透かされたような感覚がする。
俺はこいつが苦手だ。
「…あぁ。 これにサインしてくれ。」
さっさと、帰りたいてェ。
「まったく、久しぶりに会ったのに。冬至は俺に会いたくなかったの?」
面倒クセェ奴。
…さっさと書けよ。
「…別に。」
フフ、と笑いながらサインをするあいつ。
やはり、苦手だ。
「はい、できたよ。」
「…ん。」
俺は奴が渡したプリントを素早く受け取り、体を回転させドアへ向かう。
「…邪魔したな。」
「またきてねー。」
できればもう関わりたくない。
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