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「へぇ〜!じゃあ今からアタックするんだ?」
お風呂の後、服を着ながら千早先輩が聞いてきた。
僕がこくんと頷くと、「いいものあげる」とロッカーからスプレータイプの小瓶を取り出した。
「この辺でいいかな」
「何ですかこれ?いい匂い…」
シュッと胸元にかけられた液体から、シャンプーの匂いがフワッと漂った。
「これ僕のお気に入りのボディミスト。いい匂いでしょ?晴人がすごくお気に入りでさ、これ付けてるといつもより触れてくれるんだよね〜。僕も付けとこ」
す、すごい…!
そういえば、シャンプーやコンディショナーだって自前のものを持ってきてたし、ドライヤーも持ってきてた。
理由を聞いたら、晴人先輩が髪の毛を褒めてくれたからとか、晴人先輩が好きな匂いだとか言ってた。
肌も綺麗だし、保湿とかもちゃんとしてた。
千早先輩は晴人先輩に愛されるために努力してるんだ。
僕は気持ちばっかりが先行しちゃって、綺麗に、可愛くなるために努力をするって行動が足りてない気がする。
「先輩…。僕どうしたら……」
「何が?」
「僕も可愛いと思ってもらえるために努力したいです!でも、何からすればいいですか…?」
先輩は僕の真剣さを汲み取ってくれたのか、うーん…と考えてくれた。
「まずは相手のことを知ることかな。好きな服の系統とか、好きな香りとか?料理で攻めるなら味の好みを知ることも大事だし。あとは甘えたい側なのか、甘えられたい側なのかとかかなぁ?」
「そ、そんなに…」
「好きな人のことだからすぐ覚えられるよ!あと、僕はずっと綺麗とか可愛いって思ってもらえるようにスキンケアとか、ヘアケアはちゃんとしてるつもり。褒められた所を保つのは好きでいてもらえるための条件だと思ってるから!」
ふふっと嬉しそうに笑う先輩は天使のようだった。
恋人がこんなにも自分のためを思って頑張ってくれてるなんて知ったら、卒倒しちゃうだろうな…。
「ま、広翼くんは愛されてるから大丈夫だよ〜!おいで、できるだけ綺麗にしよ!」
先輩は僕の髪をマイナスイオンドライヤーで乾かしてくれたり、保湿クリームやボディミルクを塗ってくれたり、爪やすりで爪を綺麗にしてくれたりしてくれた。
おかげで今日だけでも自信を持てる。
僕はれーくんが待つ部屋へと足を向けた。
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