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温泉旅行
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モテる彼氏をもつと大変だ。
涼さんの手を引き旅館まで帰ってきた俺はその事を思い知らされていた。
涼さんを見る人々の目線。
俺がいるのに涼さんを引き止める女達。
それを振り払うのはとても大変だった。
「はぁ。」
大きなため息をつき寝転がる俺の横に涼さんは腰を下ろし何かいいたげに口を開いては顔を逸らして口を閉じた。
「どうしたの?」
「え、いや、その。」
顔を赤くして口ごもる。
「空太くんがさっき言ってたのって…嫉妬、なのかなぁって…」
言われて思い出す。
そう言えば俺さっき凄い恥ずかしい事言っちゃってた気がする。
「そーだよ、嫉妬。」
素直に答えればますます赤くなる涼さんの頬。
「空太くんも嫉妬とかするんだ。」
「そりゃしますよ。涼さんもてるから、凄い心配だし。」
「そっかぁ…へへ」
「何笑ってんの。」
「僕だけじゃなかったんだなって。お揃いだね。」
そう言って照れながら微笑む涼さん。
あー、きっと俺はこの人には敵わないのだろう。
笑顔一つで自分が何に怒っていたのかも忘れてしまえる。
「涼さん」
俺が両腕を広げると彼は少しだけ躊躇いながらギュッと抱きつく。
「好きだよ、涼さん。」
「僕も…」
やばい、今夜は寝かせてやれないかも。
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