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「ここが職員室だよー」
賢斗と凌真と一緒に鳴上の車で送られて、たどり着いたのは職員室の前。賢斗は自分が案内すると言ったが、あいつと並んで歩くと目立つことは分かっていたので断った。
......本当は第一希望だった学校。賢斗が通う学校。
ここまで案内してくれた凌真が、緊張を浮かべる俺の顔を覗き込み尋ねてくる。
「どうした?一緒に行こうか?」
「いや。大丈夫」
さすがに一人で入れないのは情けないと思い、そう言うと凌真は「じゃあまた後でねー」と言って廊下を歩いて行った。それを見送って、俺はドアをノックする。
「失礼します。あの、転入して来た一ノ瀬修弥なんですけど......」
職員室に入ってすぐ近くにいた教師に声をかけると、その教師はなぜか俺をまじまじと見てきた。
「.......何か?」
俺がそう言うと、その教師は焦ったように手を振る。
「い、いや、なんでも。高杉先生のクラスよね?彼、理科準備室にいることが多いから、そこへ行ってくれる?」
「はい。分かりました。失礼します」
俺が礼をして出ていこうとすると、「気をつけてね」と声がかかったが、今の俺にはその意味が分からなかった。
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