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32 (金城 裕太 side)
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「 僕が、悪くて、その」
突然話を振られた叶瀬が俯きながら話す。
「 お前は悪くねぇよ」
「 はぁ?こっちは怪我したんだって言ってんじゃんかー!
部活だってあるのに!」
あー、と呆れたように近藤が口を挟む。
「 谷戸、お前部活ずっとサボってるだろー?顧問の伊野先生が怒ってたぞー」
という先生の声で 「 そっそれは、その、体調が┈」と小さく呟いた谷戸。
ここは中等部と高等部合同で部活を行う。
基本的に部活動は、どこかに入らなくてはいけない規則だ。
┈┈
俺はこいつらに何があったのか、その場にいた訳では無いからはっきりとは分からない。
でも周りの奴らが話してるのを聞いて何となく分かった。
谷戸は中等部の時から何かと難癖を付けてちょっかいかけてくる奴だ。
わざわざ叶瀬が谷戸を叩くなんて思えないし、きっと触れられそうになったのを咄嗟に払ってしまったのだろう。
それにあの叶瀬の細い腕で晴れるくらいのアザができるとも思えない。
たぶん、手の大袈裟な湿布は嘘だろう。
ペリッ
谷戸の湿布を勝手に剥がす。
「 ぁっ!ちょっと!!」
「 なに?腫れてるって言わなかったか?アザ一つ見当たらねーんだけど??」
「 なっ!」
「 お前いつまでもガキみてーな事やってんじゃねーよ。恥ずかしくないの?」
「 何で僕がそんなことお前に言われなきゃいけないんだよ!!留年してる癖に!!!」
「 はぁ、それは今関係ねーだろ。」
俺と谷戸のやり取りに まぁまぁーとりあえず、ホームルーム始めてい?
と近藤が言う。
俺は席に座り、逃げるき!?と叫ぶ谷戸を近藤が席まで連れていく。
┈┈はぁ、めんどくさ。
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