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日付が変わる直前の時間。
アパートの外階段を上がる。
鍵を開けるとワンルームのその部屋には電気がついてて。
ベッドには篤志が、まるで自分の家のように転がってた。
「遅ぇよ。」
おかえり、なんて言葉は無くて代わりに掛けられたのは不機嫌そうな一言。
「バイト、残業だった。」
明日も出勤になったし。
そう返すと、右眉を上げて面白くないって感情を示す。
「そんなんテキトーに断りゃいーのに。」
同じスーパーでバイトしてる篤志は、大学が忙しいって理由で最近シフトにはほとんど入って無くて。
その割には毎日のように俺の家に来て、勝手に合鍵を使って過ごしている。
そんな篤志と目が合うと、目線で俺をベッドに呼んで。
それに従ってベッドのふちに腰掛ける。
「篤志、俺…メシも風呂もまだ…」
篤志の手が俺の服を脱がせていくのを見ながら、そう言ってみるけど俺の言葉を無視した大柄なこの男に引き寄せられて、あっけなくベッドに組み敷かれる。
あっという間に裸にされた俺の上に篤志が跨って、服を脱ぎ捨てていく。
腹減ったなとか、セックスするような気分じゃないとか。
そんな事を思ったりもするけど、そんな気持ちはすぐに快感に流される。
前戯も殆どなく、暴力的にただ繋がって性欲を解消するだけの篤志とのセックス。
お前の、そういう所が好きだよ。
俺のことを全然愛してない所が。
例えば篤志に、感情を吐き出して縋ってみたら何かが変わるのかな。
そんな事を思ってみるけど、自分の中で重く暗く成長し続ける感情を表す言葉はどこを探しても見つからない。
吐き出す場所も、吐きだす言葉も。
簡単に見つかるなら悩んだりしないよ。
痛みと快感の中で、そんな事を考えながら目を閉じた。
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