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それからというもの相良は人気者になり、俺と相良で学校の二大王子だがなんだかと呼ばれ始め、まぁ一年半くらいは普通に日々を送っていた。そう異変に気づいたのは高校三年生の春、俺の周りには相良以外誰もいなくなっていた。そして家族もその頃から異様に相良に執着心も持っていた。相良くんは?とか相良くんと仲良くしなさいとかと言うようになったのだ。
「聖、夏休み俺の家の別荘に泊まりに来ないか?」
「まだ分かんねぇな。母さんにいいか悪いか聞いとくな」
「………うん、了解」
「じゃあまたな。今夜はメー「電話」
「っ、電話か?ははっ、なんだ寂しがり屋なのか?しょうがねぇな。じゃあ夜9時からな」
時々こいつは人が変わったように冷徹な顔になる。その顔をされたときはこいつに従わなければ何かされると本能が働き、絶対にこいつの言う言葉にYESで答えてしまう。
「じゃあ、またな…」
「聖は可愛いのに綺麗で美しくて穢れを知らない天使のようだな」
そして愛を囁くようになった。それは紛れもない直進的な愛の告白なのだ。
「あ、あぁ…」
しかしその愛に俺は恐怖心を感じるようになっていたのだ。
「ただいまー」
「おかえりなさい!!聖、私とお父さん旅行に行くことになったから……その間、相楽さんの家に泊めてもらいなさい」
「え?」
「今年はグアムに旅行に行くことになったの。だから、聖はその間相楽さんのお宅にお世話になっててちょうだい。いい?」
「あ、あぁ…わかった」
俺は戸惑う心を抑えながら自室に入った。そしてご飯の時に10泊11日で明後日からだと父から教えて貰った。
「あ、もしもし?」
『もしもし』
「父さんと母さんが明後日からグアムに旅行に行くらしくて、その間聖の家にお世話になれってさ……大丈夫そうか?」
『あぁ、俺も家に帰ってから執事に聞いた。明後日の朝に車で迎えに行くな』
「悪いな」
『ふっ、それよりも楽しみにしてるからな』
そんな話から始まって夏休み中遊ぶだとか、母さんたちの旅行の間は相良のところの別荘に泊まるなどの話をし、俺はそのまま寝落ちした。
『聖…寝ちゃったの?このままにしておこうかな』
そんなこと言っていることも知らずに……俺はこのあとの聖との関係を大きく左右する小さな出来事をしてしまう。
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