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笑顔を守る
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(うっ…)
こんな状況でも力強く見つめられると、優典は照れてしまう。
「それは…、」
なぜかそれ以上、言葉の続きは聞きたくなかった。
だから優典は息を吸ってそれを遮った。
「僕は近くにカフェが出来るなら、それはそれでいいです。僕は、このカフェに来てもらったお客様の笑顔を守るだけですから」
もしかしたら、言葉の続きは後で聞くかもしれない。
でもその前に先に自分の気持ちを伝えたかった。
これは明日真にも伝えたかったことだ。
「…だって、この場所はおじぃちゃんが残してくれた大事な場所だから」
「…おじぃちゃん?」
「おじぃちゃんっていうのは、先代のこと」
宇榮原が聞くと不機嫌そうに、明日真が答えてくれる。
優典は力強く頷く。
「そうです。俺の両親は僕が生まれてすぐに離婚をしたんです。僕は母親に引き取られたけど母親はキャリアウーマンってやつで、おじぃちゃんがこのカフェをやりながら僕の看病をしてくれました。時々カフェの常連さんもお見舞いにきてくれました」
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