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その眼に映るのは:佐保side
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折原くんのがらんどうな眼が好きだった。綺麗なだけで、中は空っぽで、なにも映さない眼が好きだった。
なのに、珍しく屋上に来た折原くんの眼は――まるで情事のあとのように陰鬱としていて、胡乱で、それでも綺麗なままだった。
折原くんが腰を庇いながら歩いていたものだから、西永くんが早まって手を出しちゃったんだなあって思ったら、らしくもなく嫉妬しちゃって、押し倒しちゃって。
近くで折原くんの眼を覗きこんでみて、びっくりした。
綺麗な眼の奥底に、欲望への期待が煮え立っていたから。
こんな――こんな眼で見つめられれば、おれだって、西永くんだって、そりゃあヤラれちゃうよ。
理性で拒絶してみせる折原くんに、自覚はあるのだろうか。
キスをするたびに、瞬きと瞬きの間に劣情が見え隠れしているのに、気づいているのだろうか。
いつか折原くんのすべてを暴くときには。折原くんがすべてを暴くときには。
このがらんどうな眼には、一体なにが映っているのだろう。
(了)
――――――――――――
せっかくなので伝言板に書きこんだ突発SSもこちらに移動しました。
佐保は以外と書きやすいあたり下半身が脳味噌。来栖あたりで突発SSが書きたい今日この頃です。忘れられた頃にそっとあげてみようと思います。
今日のハイライト:西村くんをナチュラルに西永くんと呼んでしまう。
西永ァ……ギリィ
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