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Yes or はい【kngr】
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※コネシマサイド
大先生の指示でクローゼットの中に入り、こっそり覗き込む。若干自分でもあかん気がするが…、今回ばかりは勘弁してほしい。
しばらくすると、グルッペンが入ってきた。
「なんだ大先生、用って。」
「おう、グルちゃん!いやぁ実はな…、シッマがなんで選択肢をくれへんのかぁーって嘆いててな。」
「は?」
困惑するグルッペン。大先生は構わず話を続ける。
「グルちゃん、告白のときにシッマに拒否権与えなかったでしょ?それ以外にも選択肢がなかったりって…。シッマ、かなり動揺してたで?」
「……。」
俯くグルッペン。大先生はポケットから箱を取り出し、タバコを咥える。そして火をつけ、旨そうに吸ったあと質問を投げかけた。
「なんでなん?グルッペン?」
「……それはコネシマが訊いてこいって言ってたのか?」
「いや?俺の独断。好奇心で動いとる。」
グルッペンは顔を上げた。何故か諦めた笑みを浮かべて。
その表情に、俺はドキッとした。
「まあ…、あいつを拘束は出来んよな。自由気ままやし。」
「……。」
「本当のことを言うとな、大先生。俺だって人やから、好きな奴には拒絶されたくないって考えもあるんや。」
俺はクローゼットの中で、ジッとグルッペンを見つめた。アイツの手は少し震えている。
大先生は、相変わらずタバコをふかしていた。
「不安やったってこと?」
「せやな。情けない話かもしれんけど…。」
「ふぅ〜ん、グルちゃんも人やったんやね。」
大先生の言葉に苦笑を浮かべるグルッペン。
そのまま、「俺トントンに呼ばれてるから」と言って出て行った。
俺はクローゼットから、出た。大先生はニヤニヤしながら、こっちを見ている。
「コーネシーマくーん?行った方がいいんじゃないかな?」
正直大先生の言い方と顔はムカついたが、殴るのは止めておこう。
俺は部屋を一目散に飛び出した。
早く、グルッペンを安心させねえと。
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