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撫でる
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最近、部屋に戻ってきた兄はすぐに抱き締め膝に乗せると、肩に顔を埋めて動かない。ストレスかなと心配になる。
兄のサラサラの髪を撫でる。
初めて撫でた時にギュッと力を込められた。もっと、そう言われている見たいで兄が顔を上げるまでギコチなく撫でさせて貰ってます。
「んにゃ!?」
気分が落ちついたのか、まだ浮上してないのか、暫くすると首筋を舐められ、服の中に手が入ってくる。
「んっ――」
ヒィとなりながら、頭を撫でる手は止めない。兄様、ストレス発散に弟を撫で回すの止めて下さい!切実に!
「リアはいつも温かい」
直球で子供体温って言われた。兄は逆に冷たく夏はひんやり気持ちいい。
「兄様、寒いですか?」
春前。まだ肌寒い。季節を感じる花や食べ物を兄は用意してくれる。
優しい兄に出来ることがあまりない事にしんみりして撫でていた手を止めてしまった。
気付いた兄が顔を上げて視線が絡んだ。不安に揺らいでいる瞳に気付かれた。
「リアがいるだけで寒くなくなる。だからずっと傍に」
懇願するような声。ずっと傍にと兄も願ってくれる。幸せに自然と微笑む。
「傍にいます。兄様」
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