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side 樹
要‥‥きみ、やっぱり家族と何かあるんだな‥‥田舎の話をしてくれたことがあったと思うが両親の話はあまり聞いたことがなかったからな‥。
長所と短所は紙一重とよく言うが、要もそうだ。穏やかだが自己主張をしない。優しく人を思いやれるが、自分のことは我慢しがちだ‥‥まるで自分の意思を表に出すのを恐がっているようだ。
きみから話してくれるまで待つよ‥。
寝てしまった要の寝顔を眺めながら考える。
口に出したら怒るだろうが、女性のような顔だな‥‥
頬を撫でるととても冷たく感じた。
くそっ‥‥青森‥‥‥‥‥‥
あいつ何考えてるんだ‥‥‥‥‥
***
翌朝、よほど疲れているのか要はなかなか起きてこなかった。
俺は青森の社内用のメールアドレスにパソコンから連絡する。
あいつも自宅で仕事をしてるのか、思いの外に返事がすぐ来た。
俺は駅前のカフェまで来るように伝えた。
駅前のカフェなら人も多いだろうからな‥‥
人がいない所なら、絶対に殴ってしまうだろう。
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