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助け2
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「飛鳥君、そこにいますか!!」
「先生!」
俺は縋るように大声で呼んだ。
幸い鍵はかけられておらず、外の光が差し込む。
「何を、しているんですか。」
春海を先生が睨みつける。あまりの眼光の鋭さにまるで別人みたいだ。
「早くそこをどきなさい。」
「…く、くそっ」
春海は後ずさりし、走り去っていった。
「飛鳥君、大丈夫ですか」
自分の羽織っていた白衣を脱ぐと、俺の肩にかけてくれた。先生の心配そうな瞳がじっとこちらを見つめてくる。
「うん、翔太さんが来てくれたから平気。」
本当にもう平気なんだけどな。
先程までの恐怖を思い出し、涙が溢れてきた。
「遅くなってごめん。」
苦しそうな顔で謝る先生。
どうして先生が謝るの。
「ごめん」
今度は悔しさを噛みしめるみたいな、苦しいような表情。
先生はそれ以上何も言わなかった。
俺の涙が止まるまで、ぎゅっと抱きしめていてくれた。
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