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「なぁ、恋人を殺した気分はどうだった?」
ナイフを振りかざしながら聡は笑う。
「なぁ、お前ならすぐに俺を殺して恋人を救うことができただろ?何故そうしなかった?」
「お前に言われなくともいずれ香織のことは殺すことになっていた。」
龍の答えに狂ったように聡は笑った。
「大事な人も守れないのに俺を殺すというのか?」
「あぁそうだ。」
顔色一つ変えない龍に腹を立てたのか、聡は余裕そうだった先ほどとは違い荒くナイフを振った。
「ぐッ...」
危機一髪かわすことは出来たが、僅かに顔を切られた。
一瞬龍が怯んだ隙を逃さず、聡は龍の首を切りつける。
「ッ!」
しかし、龍はすかさず聡の顔に膝蹴りを食らわせた。
聡は数メートル先まで吹き飛び、同時に龍も首筋の激痛にその場に膝をつく。
「龍!大丈夫か!」
冬夜がライフルを下ろして龍の元へ向かってくる。
「来るな!」
「え...」
龍の声と同時に冬夜は勢いよく吹き飛ばされた。
「やるなぁ...龍。だが、強い仲間かと思えばこの程度か。」
「冬夜!!」
聡はとてつもないスピードで飛ばされた冬夜の元へ向かうと、冬夜の首を締め上げた。
「ッ...まぁ、確かに俺は弱ぇかも...しんねぇよ...。でもな、龍はそれでも......俺のことを仲間だって...、一緒に戦ってくれんだよ......」
「冬夜くん...?だったか?君の家族がまだ生きていられるのは誰のおかげだと思う?...俺のおかげだろ?」
冬夜はその言葉で目が覚めたように、突然聡に蹴りを入れ隙を見て離れた。
「てめぇのおかげだ?てめぇのせいで俺の家族が危険な状態にあんだろうが!!...今すぐあんたを殺して俺の家族を取り戻す」
「...そうこなくっちゃな。」
龍はよろよろと立ち上がりながら冬夜の隣に立った。
「いくぞ龍」
「あぁ。」
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