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過剰摂取-8 Side奏
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「…奏が帰ったあと秋達と少し話したんだけど、やっぱり、澪ちゃんのフェロモンは俺達には感じられなかった。奏だけだよ、白もだろ?」
『……うん、発情期が今来たことが関係しているのかもって思ったけど……差がありすぎる。奏はこんなに抑制剤使って、まだ感じ取れるんでしょう?それとは逆に、僕らには感じられない……』
白はそこで黙ってしまった。
俺だけにしか分からない、澪のフェロモン。
「…まさか、噛んだわけじゃないよね?」
となると、普通に行き着く答えはαとΩの間にだけ存在する、特別な関係…。
「ーーーー''番''…考えられるのはそれだよね?」
『俺は、噛んでない!……澪はまだ俺の事を番としては見てくれていない…』
自分で言って悲しくなった。
噛んでない、これだけは言える。
第一、澪は風呂以外ずっと首に番防止のプロテクターを付けていて、鍵の在り処は俺ですらわからない。
『蓮、奏は噛んでないよ。噛んでたら、僕でもこの部屋には入れない』
αは縄張り意識が強い、これは皆共通。
番にしたばかりの自分だけの雌が居るのにわざわざ奪われるようなことなんてしないし、番は子を孕ませるための第一ステップだ。
噛んだばかりで、愛しいフェロモンを撒き散らすΩをαが暫く他人に見せることはまず無い。
「……やっぱり、そうだよね。そうなると、澪ちゃんが何かの病気か……可能性は考えておかなきゃ」
考えたくはないが、双子や蓮の鼻は確かだし、白も何か考え込んでいるようだ。
『取り敢えず、明日澪ちゃんを僕の病院に連れて行くよ。……ほら奏、縫うから腕出して』
やっぱり点滴は効き目が早いな、腕の痺れが取れてきた。
それと同時に澪の匂いも濃く感じるようになってしまう。
澪は抑制剤が聞きにくい質なのか?
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