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〔裏番外〕狂愛♎︎<純愛8
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マキ。
お前の望みは何だ?
マキ『えー?だから、百目鬼さんと一緒に居られればそれでいいって。あ、エッチ込みでね♪』
お前はいつもそればかりだ…
マキ『ダメ…かな?』
もっとあるだろ…
マキ『えへへ、思いつかないや』
デートしたいとか、行きたい場所があるとか、買い物行きたいとか…
マキ『百目鬼さん、忙しいでしょう?それに仕事終わりだから大抵夜の8時以降ばかりだし。アハハ♪僕別に女じゃないから、それに、時々外食連れてってくれてるのも立派なデートでしょ?僕も大学の勉強あるし、遠出はまた時間のある時に、その時はバッチリ女装して行くね♪』
何故女装する?
マキ『ふふ♪可愛いでしょ?』
何度も言うが俺は女に興味はない
マキ『だってぇ、女装しなきゃ百目鬼さん手ぇ繋いだり腕組んだりしてくれなさそうだもん』
…まぁ
マキ『デートはイチャイチャするもんでしょ♪』
違うだろ…
マキ『…えー(ショボン)』
やめろやめろ!耳と尻尾が出てる!
マキ『繋ぐの嫌なんでしょう?(うるりん)』
わざとだろ!
嫌とは言ってないだろ!常識なくベタつくのは譲歩できない!路上でキスとか!
マキ『手は繋いでくれる?』
大人しくするならな。
マキ『腕組んでもいい?』
お、大人しくするならな。
マキ『えへへ♪百目鬼さん大好きぃ♪』
っ…。
マキ『キスしたいな』
…お前ってやつは…
マキ『……いつも、困った顔する。ごめんね、百目鬼さん。今日は帰るね…、一緒に居たら襲っちゃうから♪』
おい!待て!もう外は暗い!
マキ『百目鬼さん、忙しいんだからゆっくり寝てて、僕は男だから一人でも帰れるよ』
マキ!今はダメだ!瀧本や溝呂木が…
マキ『ふふ♪百目鬼さん心配しすぎ…』
『『マキちゃん、見ぃーつけた』』
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百目鬼「マキッ!!」
ガバッと起き上がったら、そこは自分の家のリビング。そこでは再生の終わったテレビが雑音を流していた。ローテーブルには資料が散乱し、その上に突っ伏す形で眠ってしまったようだ…
時計を見たら、朝の6時前。
尋常じゃない動機と汗に、嫌な予感が渦巻いて、居ても立っても居らず奏一に電話をかけた。
奏一『もしもし?百目鬼?…いったいこんな朝早くどうした?』
百目鬼「悪い…、何だか嫌な予感がして、そっちは何ともないか?」
奏一『…。こっちは何ともない、お前今ヤバイのか?』
百目鬼「いや、大したことはない、アジトを洗い出して突入に備えてる」
奏一『……、まだ、連絡してないのか?』
百目鬼「奏一、溝呂木は今薬物に手を出してる。もし、修二が廃人にされそうなら、お前なら修二を徹底的に遠ざけるだろ?」
奏一『…溝呂木からは遠ざける。だが、俺は修二を遠ざけたりしない。修二は見た目ほど大人じゃないし、無茶する。修二には、知らないところで何かあるより、俺の隣で教えて守るのが修二のためだ』
百目鬼「…」
奏一『あんたがやろうとしてることは、マキを守ることだろう。俺の仲間を守ろうとしてくれたことも感謝してる。でも、誰も…マキも、お前が守ってくれたと気づかない。お前のやり方はいつも遠廻しだ』
百目鬼「…構わない」
奏一『今のお前は、マキを側で守ることを放棄した。今、マキに何かあっても、マキはお前に助けを求めたりしないぞ、助け出すのもお前じゃなくなる』
百目鬼「…今度は、どんな事があっても手出しはさせない。……ただ…」
奏一『…ただ?』
百目鬼「終わったら、マキに会いに行く」
俺に、奏一みたいな器用さがあれば、側で守ってやることもできたろう…。
だが、俺には…、今の俺には、あのマキを守りながら、敵を倒すことは出来ない。
マキと話をして、お互いを理解するには、きっと時間が必要だ。
マキの自己犠牲は簡単には治らない。
マキの愛情の形と俺の形は、直さなければならないことばかりだ。
俺は大事な人を大切になれる自分になりたい。だけど、俺はタガが外れると見境がなくなる。マキが自己犠牲ばかりすれば、俺はいつか、マキを食い尽くす。
俺は、奪うばかりの男になりたくない…
奏一のように…
修二のように…
相手のために何かできる男になりたい…
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菫「神ちゃん、起きて、タクシー来たから」
久々の息抜きに菫ママのところに来たつもりが、寝不足が祟って眠ってしまっていた。
百目鬼「すまん…」
菫「もぉー、働き過ぎよ。髭を剃る暇もない訳?男前が台無し」
百目鬼「ブァッションだ」
ムスッと答えると、菫ママはポカンと口を開けた。失礼な。
菫「無造作に生やしたのをファッションとは言わないの。それに寝不足でお肌荒れてるし、クマだって…」
百目鬼「チッ。分かった分かった」
菫「そうそう、神。今度、うちの子が店出すの、だからそのお祝いに花束持参で顔出してよ」
百目鬼「は?」
菫「賢史ちゃんも呼ぶから」
百目鬼「花代だけ出すよ」
菫「あんた、この店の常連でしょ?散々私や店の子に、酔いつぶれた時の面倒見させといて、おめでとうの一つも顔見て言えないの?」
百目鬼「…悪かったよ。今仕事が忙しいんだ。いつだよ」
菫「決まったら連絡するから。顔を出すだけでいいから」
百目鬼「何時でもいいのか?」
菫「連絡くれれば何時でも、朝まで騒いでるわよ」
百目鬼「そろそろ年を考えたほうが良いんじゃないか?」
菫「失礼しちゃう。私は永遠の20歳なの」
百目鬼「はいはい」
菫「じゃ♪〝ちゃんと参加〟してね♪」
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