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黒い欲望
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冷たい風はその開いた扉から入り込んだようだった。
タケルは一瞬身震いし、闇を見据えた。
そして、身構える。
何者かの気配。高支那ではない――
直感だった。
あの男だ――
タケルは暗闇の中、手探りでコートを探すと、何も身につけていない素肌の上に着て息を潜めた。
(くく………)
不意に男の笑い声が響いた。
それはどこか卑猥で、扉の隙間からタケルを舐めるように見つめているように感じた。
まずい――
危機感を覚えたタケルはなんとか逃げ道を探る。が、それより早く男が動いた。
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