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空
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つぎの日の朝。
「やぁ」
あぁ、もうすごくだるい気分だ。
またアイツが来た。
まぁ 依頼者だから…来るのは当たり前だろうけど…。
「何の用…。デートは明後日だろ」
「いやぁ、そうなんだけど…。俺君に名前教えてなかったから…。俺の名前は 青野 実春。みのるって字に春ね。女の子みたいな名前だねーって言われるのが些細な喜び(笑)」
へぇ、こいつ…みはるっていうんだ。
顔と名前が合ってない。顔はイケメンな感じで体も大きいし…(俺より
なのに、女の子みたいな名前…
「へぇ、実春くん。…で、用はそれだけ?」
「うん!それだけ!じゃあねー!空くん!」
「…。ん?なんで名前知ってんの!?俺教えたっけ!?」
実春の服を強く引っ張り 地面に倒した。
「うわっ!いってぇ…空くん体小さいくせに力強い…」
「俺お前に名前教えてないだろ!?なんで知ってるの!?」
ぐわんぐわんと、実春の首を揺らすと実春が呻いた。
「ぐへぇ。よ、酔う…。お…、俺の友達が空くんに依頼を頼んでたの知ってて…名前教えてもらったの…?っ…いい加減…手離して…」
ギリギリと襟元を掴んでいたため 首が締まっていたのか 死んだような顔になる実春。
「あ、ごめん。なんだ。また裏の情報かと思って、つい」
手をパッと離して 解放する。
「ふはぁ、“つい"で殺されたらたまったもんじゃないね…。」
「悪い…」
「だって空くんとは恋人(仮)の関係だもんね。お互いのことは知っておかなくちゃ」
「フリだけなのにな…」
「俺は本気だけど?」
「…タラシ。そういうの嫌いって俺言った」
「じゃあ、どうしたら認めてくれる?」
「俺はゲイでもオカマでもホモでもない。俺は一般人。男と付き合うなんてありえない。」
「…わかった。ごめん、忘れて」
実春は大きな体を縮めて しゅんとした。
そうだよ、俺らただの恋人のフリするだけだもん。
なんで本気にならないといけないんだ。
「もう帰って。お店の邪魔」
そうヒト押しすると 実春はトボトボ帰っていった。
「どうせ、飽きたらすぐにポイだろ。見えてんだよ」
男と付き合うなんて…気持ち悪い。
何がいいんだよ。
でも、俺…付き合う以上に男と体重ねてるけどな…
これ聞いたら…実春引くよな。
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