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仲直りしたら、触って欲しくてたまらなくなる。
泣いたせいもあって余計に気持ちが甘えたになっていて、両手を伸ばしてピトリと目の前の身体にくっつく。
「有坂、可愛がって」
そう言ったらすぐに髪を撫でられて、額にキスされた。
そのまま唇が滑り落ちて、愛しむようにこめかみから耳へと唇を押し付けられる。
「ふふ、くすぐったい」
「ん、もう悩み事は良いのか?たくさんあると言っていただろう」
「んー…まだいっぱい――ッあ」
言いながらカプリと耳を食まれた。
聞いてるくせにもう聞く気がないように音を立てて吸い付かれて、耳穴に舌を差し込まれる。
「…ふぁ、それダメ…っ」
ちゅくちゅくと掻き回されて、身体に甘い疼きが這い上がる。
有坂にやっと可愛がってもらえるんだと知ったら、余計に頭の先まで痺れるような感覚に陥る。
耳を舐めながら熱い指先が俺の唇に触れ、ふにふにと感触を確かめる。
無意識にぱくりとその指を咥えると、有坂が息を詰めたのが分かった。
「…誘い方を覚えたのか?」
「えっ?」
大好きな手が目の前にあったから、つい口に含んでしまった。
たったそれだけの事だったが、有坂の目はどことなくギラリとしたものに変わる。
まるでエロモードに入った時のような視線にドキリとした瞬間、指を引き抜かれ唇を奪われた。
「ん…っ」
すぐに舌が入り込んできて、口の中を貪られる。
熱い舌が丹念に俺の舌を絡め取って、何度も擦り合わせては甘く吸われる。
脳が蕩けるような気持ちよさに頭がふわりとして、もっともっとと有坂の首に手を回して強請ってしまう。
寒くてちょっと埃っぽいはずの部室内なのに、身体は驚くほど熱かった。
頭の中が好きでいっぱいになって、夢中で舌を差し出して有坂を求めてしまう。
「ふ…っ、んっ」
敏感な粘膜をなぞられ、角度を変えては執拗に舌先で攻め立てられる。
口内を隈なく蹂躙されるようなそれに、酸欠で頭がいっぱいいっぱいになっていく。
慌てて目の前の胸を押したが、唇は離されることなくただその手に指を絡め取られる。
シンとした室内にはお互いの息遣いと艶めかしい水音だけが響いていた。
下半身がムズムズと疼くような感覚が込み上げてきて太腿を揺らすと、有坂はより密着させるように俺の腰を引き寄せる。
「キスをすると反応してしまうようになったな。すごく可愛い」
指摘されて、カッと顔が熱くなる。
有坂から快感を貰えることを知ってしまった身体が、無意識に目の前の身体に腰を押し付けてしまう。
「…こ、こんなチューされれば誰だって勃つだろ」
有坂のキスは濃厚で情熱的で堪らなく気持ち良くて、やっぱりちょっとねちっこい。
もうすっかり唇はジンと痺れていて、腫れてしまったんじゃないかと思えるほどだ。
「怒った後はたくさん甘やかしてほしいと前に言っていただろう」
それは俺が告白の時に言った言葉だ。
ちゃんと覚えてくれていたのか。
恥ずかしくて視線を彷徨わせたら、クツリと喉奥で笑われる。
それから頭がバカになりそうなほどちゅ、ちゅと再び甘いキスを繰り返されて、意識がぼーっと霞んでいく。
こんなの気持ち良くて堪らない。
「…っん」
不意に有坂の手が首筋を撫でて、服の上から俺の身体に触れる。
意図したように触れられる度に、すっかり体温の上がった身体が重く疼く。
「有坂…っ、もっと触って」
熱く息を吐きだしてそう言ったら、すぐに有坂の手が服の中に入り込んできた。
シャツを乱すように荒々しく触られながら、甘いキスが噛みつくようなキスへと変わる。
お互い頭が真っ白なんじゃないかと思えるほど荒々しく求めあって、心臓の音もバクバクと速くなっていく。
有坂が俺を押し倒すように圧し掛かって来て、熱い指先が首筋に触れネクタイへ掛かる。
そのまま引き抜こうしたその瞬間――コンコン、と不意にノック音が響いた。
「おーい、まだいるのか」
扉の外から聞こえる呑気な声。
すぐに入ってくるのかと思いきや少しの間の後、ガチャっと音がして野球部の監督兼数学教師が入ってきた。
今いいとこなんだから邪魔すんな。
少し間があったおかげで見られることはなかったが、どうやら鍵を返しに来るのが遅いから様子を見に来たらしい。
有坂はピクリとも動揺せずいつもの淡々とした様子で受け答えして日誌と鍵を返しているが、さっきまでのエロモード全開はどこいったんだ。
数学教師はチラッと俺に目を遣ってから、受け取った日誌でパコリとそのまま有坂の額を叩いた。
「…まあアレだ。高校生だし盛りたくなる気持ちは分かるけど、一応学校だし下校時刻だからそういうのは帰ってからやるように」
「すみません、七海監督」
衝撃の一言を言われたが、男同士なのになんで盛ってるって発想になったんだ。
この状況どう見てもただ友人同士遊んでて遅くなっただけだろ。
そして有坂も素直に謝るな。
とはいえ有坂が怒られたのを見るのは珍しい。
めちゃくちゃ激レアで、他には有坂母に怒られてるのしか見たことない。
「甘やかしてやろーか?」
帰りながらふふ、と表情を緩めて言ってやると、物言いたげな顔でじとりと目を細められた。
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